aiko's Another World Creation&Expression
連なり
しばらく前に、ふと思い立って蝶の絵を描いてみたときのこと。
ちょっと手を加えて、和風の図案にしたところ、ネットで知り合った、
Taisukeさんという素敵な水彩画を描かれる方に、パズルみたいに組み合わせたら
面白いかも・・・そんな感想を頂いてふと思い立ち、
蝶を組み合わせたパターンの図案(このページの壁紙)に挑戦したのです。

もともと私は、パターン図案が大好きで。
それも、複雑な図案が切れ目なく連なりどこからどこまでがパターンを
構成する図案なのか分からないのをぼうっと眺めてるのが好きだったりする。
そういうの見てるのって、取り込まれそうな気分になりません??

漠然としたイメージを形にし、パターンっぽい図案にしてみたら、
なんだかすごく懐かしい気持ちになりました。
その懐かしさの正体ははじめは掴めなくて。
時折私が見る夢に雰囲気が似てるからかな、って思った程度でした。

だけど、連なるパターンをいろいろに組み換えて、飽きることなくモニタを
眺めていたら、視覚的なイメージからふっと万華鏡と言う言葉が浮かびました。
そうしたら、私の中で不意に全てが連なったのです。

感じた懐かしさの正体。私の夢の正体。
それは子供の頃見た万華鏡の記憶だったに違いない。
そんな確信じみた想いが浮かびました。

はじめて万華鏡を見たのは、きっと三つか四つくらいの頃かと思います。
私はきっと万華鏡の中に入りたかったのです。
ほんの少し動かすだけで流れるように変わる紋様。
どんなに美しくても止めることが出来ないのが悲しくて。
見事な紋様だったときはしばらく動かせずに固まっていたのを覚えています。
色鮮やかなどこまでも続く紋様の世界に入り込みたかったのに。
でも結局そこには決して留まることが出来なくて。

20年経って、モニタの画面に自分だけの万華鏡を見つけたとき、
そんな記憶が唐突に、そして鮮やかに甦ってきたのでした。

私の感じた懐かしさや、私が見る夢のイメージにあまりにぴったり当てはまる
記憶が甦って来たのが嬉しくて、私の掲示板によくいらして下さる、受験仲間で
ネット友達の火星の運河さんに電話でこの話をしました。

以前、火星の運河さんに、私がエッセイで書いた夢の光景をCGで描いてみて
ほしいってリクエスト頂いていたからというのもあるのですが、
火星の運河さんとは不思議に感性が一致するなあって私は勝手に思ってて、
一緒に絵や文章についてのお話をするのがとても楽しいのです。

そして驚いたことに、そのお話を火星の運河さんにしたとき、彼女は偶然にも、
その手に万華鏡を持ってらしたのです。
私が子供の頃見たような日本のものではなく、お友達の欧州土産。
星や月などの形も入っていて、とても複雑で美しい紋様を作るものだそうです。

ある物に惹かれたときに、それに関する話や物にばったり出会える
こういう偶然というのは本当に起こるときには起こるなあ、と思います。

もちろん、それがどうしたの?、って言われればそれまでの、
些細なお話ではあるのですが。

でも、そんな些細な偶然をただただ偶然としてしまうより、ふっと
その時や出会いの連なりに思いを馳せてみることもある方が、
人生は豊かじゃないかななんて、少々感傷的な私なんかは思うのです。

一つ一つが二度と戻らない時や出会いの連なりは、まるで万華鏡の紋様。
小さい頃は入りたくて入れないと思っていた万華鏡だけれど。

ほんとは生まれたときからずっと。
万華鏡の中にいたのかもしれない、なんて思うのでした。


mail to: aiko@gol.com


| Home |
| Season | | Art | | Essay | | Self |
Copyright(C)Aiko Mizuno,1997,All right reserved