世の中に絶えて桜のなかりせば
春の心はのどけからまし
/在原業平・古今和歌集
そんな和歌がありますが、
秋の桜、コスモスがなかったら、
秋の心はどうなるでしょう。
コスモスは桜みたいにはらはらと散らない。
だから、それがあるからって、
「しづこころ」なくなったりまでは
しないだろうけれど。
それでも。
夏の花とは違う色彩が秋の風に吹かれて
微かに揺れるのを眺めるときなんか
秋の訪れにこころを馳せて
ものなど思うこともあるでしょう
季節の花は。ことに野の花は。
見た人の心の色をどこかで変えるもの。
コスモスはきっと、夕暮れ時なんかにみるのが
一番色が沁みとおる。
そんな風にコスモスも、秋の心の感傷に
気づかぬ内に忍び込んでる。きっと。
秋の桜も、春の桜のように愛してみませんか?
千年前のプレイボーイのように。