直木賞受賞作。確かにエンタテインメント性は十分。
でも素敵な4人組に絡む脇役たちが連関しないのが気になった。
4人を囲むちょい役が出続けてても面白かったと思うだけどな。
強いて挙げればリーマンがいるが、ルミナやカズヤのその後なんて、とても気になるんだけど。
ま、あっさり別れて4人組に戻ったんだろう。
あとがきを読んで納得。雑誌連載の連作だったものの、間隔が空いていたのね。
道理で各エピソードがパラレルワールドの断片のように感じた訳だ。
恩田陸のネバーランド4人組とも、辻村深月の鷹野・昭彦・裕二たちとも違う
テツロー、ナオト、ジュン、ダイの友情は読んでて微笑ましい。
石田衣良の他の作品もそうだけど、キャラクターの躍動感は大したもんだ。
どのキャラクターも基本が明るい。恩田陸だとこうはいくまい。
4TEEN。
音だと彼らの年齢である14(fourteen)でもあるし、
もちろん4人の10代(teen)でもあるし、
秀逸なタイトルだ。このタイトルも直木賞の要素だったんじゃないのかな。
彼らの後日談は確かに読んでみたい気もするけど、彼らの老け込んだところを見たくない気もする。
やっぱり、せいぜいhighteenくらいか。
ちなみにこの手の話の女の子版って無いのかね。