まずね、冒頭の家系図がそそる。
曲者だらけの回顧録。真の悪党は誰だ。
ニート気質の璃理子の血は由羽に受け継がれる。
璃理子に縛られた弥生は、鬼の血が覚醒する。
公子、一枝、二葉の濃い繋がりも淫靡。
テルくん、マーくんの死はやや唐突なんだが、そこにもストンが仕掛けられてる。
まぁ、考えられた作品だけど、重力が重すぎてキツイなー。
それでもよく構想が寝られていて、投げっぱなしではなくキチンと収束するのが良い。
ミステリアスな挿画も含めて、非常に濃厚な一冊でした。
由羽にの真意に至るまで、後味は爽快ではないけれど面白かった。満足度は高い。