「ABC」殺人事件

有栖川有栖ほか・講談社文庫

「ABCキラー」
有栖川有栖
一連の計画ではなく、挑戦状は全く別ってとこがミソなのね。
結果的なABCだと。

「あなたと夜と音楽と」
恩田陸
これが読んでみたくて借りてみた。
タイトルが「三月は深き紅の淵を」の§3『虹と雲と鳥と』みたい。
そして中身は「Q&A」みたい。会話のみで物語が構築される。
でも、あまりABCとは関係無さそうなのだが。
制約があると恩田ワールド炸裂って訳にはいかないんだな。

「猫の家のアリス」
加納朋子
これは・・・大したハナシじゃない。

「連鎖する数字」
貫井徳郎
これが一番良かった。
名推理したつもりだが、実は全然違ってる。
最後の被害者となった阿部の偽装自殺方法の推理は強引すぎるもんな。

「ABCD包囲網」
法月綸太郎
本来の犯行をカモフラージュするための狂言自首。
塚本を探し当てるプロセスはイマイチだけどね。

短編集だから字数制限の中、ミステリの種明かしまでってのは大変だったんだろう。
やっぱりミステリは大作が良い。

(09/01/04)


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