⇒自殺するのはあすなだ! って思った。 ・前の世界ではしゃべってなかったと言う点も合致。 ・いつかへの適わぬ恋心。それが、今回は適うから大丈夫なのだ。【こっちはハズレ】 あすなに対する描写はずいぶん丁寧に描かれていたからな。 一旦、自殺者は河野へミスリードされるが、やっぱり合っていた。当っていた。と言うより、何だこれ。 坂崎のじいさんの謎めいた雰囲気は何なんだ? →体調が深刻だったのか。 その死に目に会えずにあすなも自殺を選んだのが≪最初の世界≫。 いつかはそれを詳細に覚えていたのだとしたら、敢えてその当人を巻き込みにかかったって事か。 河野基の演技にはアカデミー賞をあげたいくらいだよ。でもところどころ素が出ててフェア。 彼最初から泳げるんでしょ、だからどうせならバタフライを習いたかっただろうし。 ≪最初の世界≫では、あすなの祖父は心残りを残して死ぬ。それはあすなの過去の水泳の失敗のトラウマ。 それを取り除くための練習が始まると同時に、あすなと祖父の両方に信頼される友達になるための活動が始まる。 ⇒椿の姓が伏せられたままなのも要注意。姓なのかもしれないとは注意していた。 秀人の呼びかけが不自然と思ったけど2周目で1度も秀人は名前を呼ぶシーンが登場してなかった。 一瞬年齢のトリックで椿先生なのかと思ったけど、制服着てるんだし、それは大間違い。 怪しいと思っていたんだけど、やっぱり椿は姓なのね。ふみちゃんかい。 長尾秀人は「メジャースプーン」で一度も名乗らなかった、あの主人公か。 じゃあ、彼の「師匠」は当然、秋先生。 あのキーワードはいつ炸裂したんだ? ≪もう一つの世界≫だけ? 伊坂ワールドよりも恐るべし、辻村ワールド。 確かにふみちゃんはピアノも短歌もやってましたとさ。でも萌えない女の子だったんじゃない訳? 分厚いメガネはセルフレームですか、歯は矯正の甲斐ありですか。なるほど天敵の松永をも知ってる訳だ。 じゃぁ、椿史緒も長尾秀人も天木敬も同じあの小学校って事? 【⇒そういう事。「樹氷の街」でハッキリと記載あり。事件については触れてないけど。】 4年生の時のあの事件から立ち直って児童会長にまでなったのか。 あの事件でカギを握る市川雄太は都内の大学生だったぞ… 八王子の学生なら東京に隣接する江布県にも来れるって事か。 長尾秀人が市川雄太に首を絞められてしばらく入院していたのは江府市の総合病院なんだね。 その後も年1回の検診に訪れていて、中3の時の検診時に水泳のターン失敗で手術をしたいつかと出会ったと。 ⇒男の子同士の呼び名が下の名前から苗字に移るってのも伏線なんだね。秀人がトモとかタカシと呼ばなくなってる。 「ぼくのメジャースプーン」を慌てて読み返したけど、 タカシか。天木敬か! トモか。小瀬友春か! 大喧嘩か!! ってことは、小瀬友春と椿史緒は口をきけないまま? サンタクロースの件では、秀人に結構酷い事を言ってたけどね。 参った。 これって最初からタイムスリップなんてなく、 秀人のキーワードから始まったあすなに対する熱愛大作戦なんだとしたら? 依田いつかが坂崎あすなについて知ってる事がそう多くないってのは、ちょっとフェアじゃない。 あとで言い訳めいたコーナーがあるけど。 ⇒いつかと奈津美とは何故別れたんだろう。いつかが一方的に冷めてしまって終わり? それはあすなの発言がきっかけ? ■登場人物■ 依田いつか(不二芳第三小・不二芳南中・1年3組)【菅原榊】腕が曲がってる? 帰宅部なのもそのため? かつては関東大会に出た運動部のスター? 腕が曲がると出来ないスポーツとは? 学際で芸事までやりながら?? 水泳部か。あ、そうか飛込みか? 違った。 長尾秀人(江布北中・1年4組)陸上部。いつかの数少ない友人。【藤本昭彦】 豊口絢乃(1年5組)いつかの元恋人。 渡辺カナエ いつかの5歳上の姉。 坂崎あすな(不二芳南中・1年3組)中学1年まで喘息持ち。読書好き。父は早くに亡くし、母は出て行った。 ≪最初の世界≫では12月3週目の祖父の死に目に会えず、1月12日始業式の日に自殺する。【清水あやめ】 三山志緒(1年3組)あすなの友達。 八木千春(不二芳南中)あすなの中学時代の友達。あすなの水泳の記録会には姿を見せる。 あすなの祖父 『グリル・さか咲き』のオーナー。心臓病を患っている。≪最初の世界≫では12月3週目にあすなを残して死ぬ。 椿史緒(児童会長・江布北中・礼華女子高)秀人の恋人。バレー部。つぶらな瞳と小さくて低い鼻、茶色いセルフレームの眼鏡。【中学時代は生徒会副会長:「光待つ場所へ」より】 天木敬(江布北中・1年5組)サッカー部。中学時代は生徒会長。次期生徒会長候補。【諏訪裕二】 渡辺勇雄 いつかの12歳上(28歳)の義兄。 菱沼滋 ヒシヌマ工務店の若社長。勇雄とは地元の国立大学の同級生。 守山文子(1年6組) バレー部。次期生徒会長候補。 松永郁也(江布北中・1年5組) ピアノ部として『音楽室2』を占有する。「凍りのくじら」で“少し・不足”と評された松永郁也。 小瀬友春(江布北中・1年2組)陸上部。実は河野と従兄弟。【少し・腐敗の若尾大紀 の様なキャラを演じた】 河野基(1年2組)鉄道マニア。実は小瀬と従兄弟。父親は陶芸家。 沢渡調理師 ≪もう一つの世界≫では『グリル・さか咲き』2号店のオーナーになるみたい。 桜井奈津美(不二芳南中)中学時代のいつかの恋人。あすなのクラスメートだった。 秋先生 多恵さん&理帆子(24歳) 渡辺天 渡辺満塁として生まれるはずだった、いつかの甥。 ■舞台■ 江布県(東京に隣接する。富士急ハイランドを思わせる遊園地フォレストランドがある。⇒甲府⇒山梨県?) 江布市 不二芳市(⇒富士吉田市?) ■他の作品との関連■ 「子どもたちは夜と遊ぶ」ぼくのメジャースプーンの2年前。って事は、出てないけど松永郁也は幼稚園年長のはず。 ちなみにこの5年前に都内の大学からD大学へ秋先生異動。 「ぼくのメジャースプーン」松永郁也が小学校2年生の時にピアノの発表会で登場。 「凍りのくじら」松永郁也が小学校4年生(9歳)。この時は口が利けない。 ちなみに郁也が小4なら、ふみちゃんも小4で、「ぼくのメジャースプーン」でウサギが殺害されてしまう年。 17歳の理帆子が電車の中で見かけた母子はチカコと史緒だったのでは? 夏から話し方教室に通う様になった『ふみちゃん』だもの。 エピソードでは25歳の理帆子と恐らく高校2年生のはずの松永郁也が登場。 「樹氷の街」松永郁也が中学3年生。 「名前探しの放課後」松永郁也が高校1年生。 ■伏線の数々、或いはツッコミどころ■ ●いつかがあすなに自殺する生徒を覚えていないと言うシーン、またいつかが秀人に自殺する生徒を聞かれるシーン、 この時点で実はいつかは覚えていたんだね。それを本人には故意に隠したり、秀人には語るシーンを割愛してあると。 ●ジャスコの屋上でいつか、あすな、天木、秀人、椿の5人で集まった時に、自殺があったのを天木に聞かれたいつかが、 12月24日という前に「−」と言い淀むのは、本当は1月12日なのを嘘つくからなんだね。 その嘘に関連して、いつかが持っている最後の記憶が1月である事に対して、 12月の自殺からずい分時間が経っている事を鋭く指摘するのも伏線の一つ。本当の自殺は1月なのだから。 ●あすなが基にマーカーを返しに2組を訪れた時に、友春が基に対して演技したのをクラスメートが誰も動かずに見ていたのは、 直前に天木に黙って見てるように言われたからか。素直なお子様たちだね。藤見生気質か。 ●基が体育倉庫に閉じ込められた際に、先生に鍵を借りるのを止めるのは当たり前。偽装だから友春を悪者にする訳にいかないのでね。 基の「食べ物はマジサンキュー」も本音なんだろう。偽装とは言え、お腹空いたろうから。しかし仕込みでもここまでやるかね。 ●いつかがバイクの教習に通うのは、12月24日までに免許を取ってる必要があったため。この時点ではあすなはそれに気付かずに軽い失望を感じた。 ●あすなの友達になるため、基の水泳練習を口実に不二芳市民プールに定期的に集まるようにする。 あすなが水泳が出来ずに泣いていた事も踏まえて。基は本当は泳げるんだろう。だからバタフライまで欲が出たということ。 その証拠に、あすなに気付かずにスイスイ泳いでいた基をあすなに見られてしまう。 ●勇雄に消防団の規約を調べてもらったのは、緊急時にはあすなを消防車で病院まで連れて行こうと考えたから。 このアイディアは不発だったが、この日あすなの祖父の病状を知る事になる。 ●あすなと志緒に見られた小瀬友春の制服での自主練も、その日に備える計画の一つだった。 ●基が福島への鉄道旅行のお金を取られた(と言う仕掛けの)シーンで、あすなが基に自殺を思いとどまる様に伝える台詞に 基がぽかんと目と口を開けるのは、自殺すると聞かされたあすなから真逆のリアクションが返って来た事への驚きだったのかも。 ●自殺するのは基だと言うミスリードが公になった後、あすなが「止められるかな」とつぶやいたのに対して天木が 「できないと思う奴には、多分無理だ」と答えるのは、むしろあすな本人へのメッセージだったのだろう。 ●福島に着いて、あすなの携帯に着歴がたくさんあったのには、≪最初の世界≫の事情が周知されてるとすればいつかと基は慌てただろう。 これで死に目に会えなければ元の木阿弥だと。だからあすなの祖父がおにぎりの具材の鮭の鮮度の心配だったと分かると拍子抜けにも程がある訳だ。 基が気が変わってもう少し残って見て行きたいと言わずに「男に二言は無い」と帰る姿勢を見せた事にも感謝。 ●水泳大会も終わり、椿からノートが配られるシーンで、ペンケースについているメジャースプーンのキーホルダーについての描写が。 ●松永郁也が「どこでもドア」を語る。ちょっとやり過ぎじゃない。 ●志緒もあすなの家に寄った日、志緒が基のノートのシールに気付く。机の上に置き去りのいつかのノートのシール付きの自殺予防マニュアルだったため すかさず椿が手元に引寄せる。トイレから戻ったいつかに椿の棘のある視線。そりゃそうだ、これ見られたらバレちゃうんだから。 ●あすなと椿の夜の会話。椿のピアノから逃げようとしたエピソードはまごう事なき「ぼくのメジャースプーン」。 松永郁也の演奏の直後に弾くことを恐れたふみちゃんに秀人の魔法のフレーズ炸裂。 ●テスト2日目、小瀬友春と河野基が一緒にいるのを目撃してしまったあすな。いつかは24日まで上手い事やり過ごせなかった2人の失態を毒づく。 秀人は秋先生と会って食事をしていた模様。ふみちゃんも久しぶりに秋先生にご対面。あすながデジャビュを感じるのはコメンテーターとして テレビ出演していた事を示唆しているのだろう。 ●基を見つけて一堂集結。いつかが基の自殺を当人の前で口にしてしまう。天木と秀人が過剰に止め過ぎるのは、それがシナリオだから。 確かにこれが本当にうっかりなら、天木が機転を効かして取り繕っただろうが、今回はこれも計算づくの行動なのだ。 ●クリスマスパーティーで基が料理を頬張るシーン。いつかが「曲がりなりにも怪我人なんだから」と言うのは、まさに怪我が偽装だから。 損な役回りでいつかとあすなを結び付かせる事に不満も覚えたが、いまでは水泳の練習も楽しかったと振り返る基。 ≪もう一つの世界≫であすなの祖父は12月3週目を生き永らえた。 ●次第に腕時計の描写が多くなる。万が一の事態の時に正確な時刻でダイヤを使い分けるため。でも、それって皆が携帯で連絡取り合ったりしていると やっぱりタイムラグは出てくると思うんだけどね。 ●いつかが甥の誕生に涙するのは、嬉しさも当然ながら満塁ではなく天と名づけられ、 ≪もう一つの世界≫が完全にパラレルワールドに入ったことを実感したからでは? ●生徒会長候補が全国模試をすっぽかす片棒担ぎは拙いんではないかね? まぁ、俺みたいな生徒会長もいるんだから平気か。