夢違

恩田陸・角川文庫

楽しみに待っていただけに残念だ。

テレビドラマ「悪夢ちゃん」の原案小説として、本屋にハードカバーが並んでいる時から楽しみにしていたのだが。
恩田陸の描く精神世界は、「禁じられた楽園」とか悪くないんだけど、これはいつもに輪をかけて分からなかったな。
正直、読むのがこんなにしんどかったのは恩田陸では初めて。
通勤、外回りの電車の中で細切れに読んでは、何度も振り返って繰り返し繰り返し読んでるのだけど
ストンと入ってこなかった。奈良を舞台にしていても「まひるの月を追いかけて」のドロドロの方が私好みだな。

よくこの小説から、小学校を舞台にしたドラマの脚本をおこしたものだ。
ドラマの「悪夢ちゃん」は、ご都合主義満載ではあるけれど、北川景子が可愛いからついつい見ちゃったのよね。
劇場版までは足が伸びなかったのだけど、替わりにようやく読んだ原作が今一つで残念。

今、恩田陸のハードカバーで学園SFみたいな1冊が刊行されていて、期待に胸を膨らませて文庫化を待っているのだけど
それもどうだろうね。「ロミオとロミオは永遠に」は私の趣味じゃなかったが、これは果たして?

(14/5/23)


黄色い本棚へ戻る

私の本棚へ戻る

タイトルへ戻る