河原崎と塚本が珈琲ショップで待ち合わせし、車で移動。途中で『力』を書き記す。
河原崎と塚本は泉ヶ岳で高橋の解体について話し合う。
河原崎と塚本が相変わらず高橋の解体について話し合い、一旦別れる。
河原崎は父親の墓参りをする。【ミケが生きてるのは時制のヒント。】河原崎は塚本との待合せ場所へ赴き、高橋の解体現場であるマンションへ。
河原崎は解体のデッサンを行う。
河原崎は引続きデッサンを行う。塚本が解体している自分をデッサンされる事を拒否する。河原崎は解体されている遺体の足に手術痕を見つけ、この遺体が高橋ではなく、行方不明中の男なのではないかと疑念を抱く。
河原崎は塚本に促され、デッサンにサインを加える。隣の家【黒澤宅】からボブ・ディランが聞こえてくる。河原崎の疑念はいよいよ高まり、背中の火傷跡が無いことから、塚本にこの遺体が高橋ではないと詰め寄る。
河原崎は塚本に宥められるが、点けたTVに高橋が生出演しており、塚本は河原崎を連続バラバラ殺人事件の犯人として仕立て上げようとしていた真相を語り、挙句の果てに河原崎の父親を引き合いに出し、河原崎から逆襲を被る。
河原崎は眠りから覚め、まずスーツケースに入れたバラバラ死体を車に積む。その後部屋をアルコール消毒したりして、塚本の死体を担いで出て行くところを黒澤と出くわす。その後、街中で佐々岡に向かって自分の行った事を告げる(***)。老犬に首輪を買ってやる。

黒澤は玄関先で【酒臭い】塚本を担いだ河原崎と出くわす。宝くじを拾う。『夜』を書き記す。
黒澤は舟木宅で紳士強盗を働く。
黒澤は老夫婦の強盗に舟木宅から盗んだ20万を差し出す。老夫婦は直前に河原崎にも強盗行為を行った(**)。
黒澤は佐々岡の侵入を許す。【実は黒澤の自宅。】
黒澤は佐々岡から伊藤(オーデュボンの祈り)の逸話を聞く。
黒澤はココが佐々岡の自宅ではなく、佐々岡が泥棒である事を突き付ける。トイレへ行くシーンで場面転換。
黒澤はトイレから戻ってくる。【この間、舟木宅で一仕事(*)してきた様なミスリードの章立てになっている。】佐々岡は、河原崎から自分の行為を振り返って欲しくてマンションを訪れる様に話しかけられていた(***)。黒澤は書斎の金庫を見事に探し当てる。
黒澤は上司から明後日の郵便局強盗の話を持ちかけられるが、それを断りあるアドバイスをする。佐々岡にも自宅であると告げる。
黒澤はボブ・ディランを聞きながら夜を明かす。翌朝、佐々岡は離婚を決意し、黒澤へはカウンセラーになるべきだと諭し、妻【京子】の連絡先を渡す。黒澤は拾った宝くじを老犬の首輪にねじ込む。

京子の携帯電話に佐々岡から離婚の申し出や、黒澤からカウンセラーになりたいとの連絡が入る。
京子は拳銃が届いているコインロッカーの鍵を持って、珈琲ショップで半額珈琲を飲んだ後、『心』を書き記す。携帯電話に黒澤から再度カウンセラーになりたいとの連絡が入る。コインロッカーの鍵を紛失する。
京子は青山が運転する車に乗っている。コインロッカーは未だ開けられてない。青山は河原崎が担いでいた塚本の死体を轢く。
京子と青山は塚本の死体を乗せて走るが、トランクから塚本の死体が2度飛び出す。【青山の妻の仕業。】河原崎が後ろから尾行している事も分かる。
京子は尿意を覚え車を止めさせる。【停車している間、河原崎が塚本の遺体を引き取りに来る。変わりにスーツケースに入ったバラバラ死体を青山の妻がトランクに積む。】京子がトランクを確認し、バラバラ死体を目の当たりにする。
京子と青山はバラバラ死体について話し合う。京子はバラバラ死体が青山の妻なのではないかと考える。【もちろんこれは間違いで、手術痕のある行方不明の男。】
京子と青山は青山宅まで戻ってきた。そこでトランクから黒い影が現れる。【もちろんこれは隠れていた青山の妻。】京子は驚きその場から逃げる。
京子は青山宅まで戻ってくると、青山夫婦の会話で事の一部始終を知る。【読者にも死体の入替えや、トランクから飛び出す死体のカラクリが明かされる。】
京子は一晩歩き通し、警察に青山家に死体があると連絡を入れ、コインロッカーの拳銃を取りに駅に向かう途中、老犬に憂さ晴らしをしようとするが豊田に連れ去られる(****)。展望台から飛び降りようとエレベーターに乗る。【結局ガラスがあり飛び降りは失敗し、パトカーで連行された。】

豊田は不採用の連絡を受け、『無色』を書き記し、珈琲ショップで割引券が使えないと言われる。
豊田は京子に鋏で切りつけられ様とする老犬を救う(****)。拾ったコインロッカーの鍵で拳銃を手にする。
豊田は手に入れた拳銃で郵便局強盗を行う。黒澤の上司らが強盗中だった模様。豊田は1発発射。ただし結局金は持ち出せず。
豊田は失敗に終わった強盗で躁鬱を繰り返す。【通り過ぎたパトカーは?】豊田はオヤジ狩りに遭い1名に2発目発砲。
豊田は元同僚の井口に遭遇し、井口の身代わりにリストラに甘んじたつもりが井口もリストラされた事を知り、舟木に恨みを抱き拳銃で殺害する決意を固める。
豊田は舟木に「家に空き巣が入った」と電話をかけて会社の前で退社する舟木を待ち伏せる。タクシーの追走劇で舟木宅へ辿り着くが、出てきたのは黒澤だった(*)。舟木は強盗に入った黒澤の姿を見て大騒ぎして転んで気を失った模様。黒澤が消えた後、豊田は意識を取り戻し出てきた舟木の狼狽ぶりを見て、殺害するに値しないと判断し、舟木の前から去った。【舟木は前日も紳士強盗に入られ、メッセージが残されているはずなのだが。】
豊田はこの日2度目の不採用の連絡を受ける。オヤジ狩りの若者に再び出くわすが、豊田は毅然と対峙する覚悟を固める。
豊田は若者に暴行を受けるが、老犬と共に逃げ出し、河原崎が運転する車に救われる。豊田と河原崎は互いに犯した罪を語り合う。河原崎は一昨日拳銃を持った老夫婦から強盗に遭った事(**)や、塚本の死体が青山の車に轢かれた事などが語られる。豊田を駅に降ろし、塚本の死体をトランクに積んだまま北を、岩手山を目指す。
豊田は駅で新幹線を降りてきた志奈子と戸田に遭遇。戸田の申し出を断る。戸田の恫喝には拳銃を出して改めて拒絶。スケッチブックの女性との会話で時系列が明かされる。豊田は老犬の首輪に挟まっていた宝くじを見つける。

志奈子は戸田と夕食を取っている。佐々岡の独立を潰した事などが語られている。【これは新幹線に乗る前夜の東京での出来事と思われ、同一人物の唯一の時制の逆転は何か意味あるのか?】
志奈子は戸田と新幹線で仙台に向かっている。
志奈子は戸田と新幹線で仙台に到着。豊田に遭遇。


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