鈴原今日子
響子によって「リンちゃん」と呼ばれる事になる、後の女優キョウコ。清瀬から好意を寄せられ、高校3年生の時から清瀬と付き合い『革命』を起こした。周りの皆からはお高く留まっている様に見られていた。“名前を返してもらった”後も、結局「リンちゃん」と呼ばれていたのだろうか。みんなが気にしてるほどクラス会の面々に反応しておらず、むしろ歯牙にもかけない。清瀬とも別れてからも連絡を取り続けているし。「神は沈黙せず」の様に、対等ですらない感じか。響子が過去に縛られているのを解放しに、クラス会へと姿を現す。
【*彼女の出世作の脚本家が「スロウハイツの神様」の赤羽環と思われる。】
半田聡美(1)
高校時代から演劇部に所属。卒業後、地元の大学で演劇を続けるがレベルの低さに失望。幸運にも劇団『常盤会』のオーディションに受かった事もあり、上京し小さな印刷所に就職。職場の先輩に淡い恋心も抱いたが、先輩OLと結婚してしまった。会社の稼ぎは、ほとんど劇団『常盤会』の活動に費やす。キョウコとの扱いの差は、太陽に対する月ってとこか。今日子と再会を果たした後に、島津たちと連絡を絶つまでの理由は無いように思うのだけどね。真崎・紗江子・貴恵たちの様に関係崩壊した訳でもないし。
水上由希(3)
高校2年生の時に浅井倫子を介して響子グループに属するが、その後響子に「倫子が清瀬に仲間はずれの相談をしている」と煽動して倫子を倉庫に閉じ込めさせる。2年生の終わり間際の倫子の転校とほぼ時期を合わせ響子グループから距離を置く。高校3年生の時にスカートが無くなるという事件発生。現在はアパレル会社の事務員だが、高校時代の仲間にはデザイナーだと偽っている。勝ち組でいたいタイプ。だから真崎が一方的に紗江子から好意を寄せられている勝ち組の同類だと思っていたのに、真崎も紗江子を必要としていた事が分かった途端、真崎への失望を感じた。どことなく「冷たい校舎〜」の佐伯梨香みたいな野心的キャラだな。キョウコが来るかもしれないクラス会の日に別の用事を入れたって事は、『新しい価値』を探し当ててクラス会に(すなわちキョウコへのアプローチに)興味がなくなったと言うことか。
島津謙太(4)
高校時代から由希に好意を寄せている。高校3年生の時に、ある拍子に由希のスカートを持って帰ってしまった事がある。卒業以来、同窓会の幹事をずっと務めてきた。大学、会社に入ってからは高校時代の様な人付き合いができずに、高校時代のぬるま湯に執着していた。F銀行内の栄転や、来訪した今日子のひと言により、自分自身の場へ巣立っていった模様。
本村佳代
地味なキャラだが、最初と最後に登場。地元組の一人で、響子と繋がっていた数少ない人間。どうやら近い内に結婚式を挙げるようで、司会は響子。
真崎修
高校時代は清瀬と並ぶリーダー格で、当時は貴恵と付き合っていた。結婚を機に地元に戻りフリーのウェブデザイナー。紗江子と浮気中だったが、それを知った貴恵から一発お見舞いされた模様。作中の序盤は存在感があったのだが…
里見紗江子(2)
貴恵とは小学時代から同級生。他人と比べられたくなく、夢見て裏切られる事を恐れ、自己防御のため対人距離を置くタイプのため、高校時代は真面目なキャラで恋愛っ気がない。東京の大学卒業後は映画配給会社に。皆が羨むモノを手に入れて周りを見返したく、また昔から貴恵に哀れまれてきたとの思いが鬱積し、あてつけに真崎と不倫をし、その事実を貴恵に突きつけた。真崎への怒りを清算した貴恵を迎え入れ、新たな別の物語が始まった模様。
松島貴恵
今はF県在住の主婦。類くんと言う子供が一人。紗江子から真崎の不義を聞き、真崎家へ乗り込み一発お見舞いし、紗江子の元へ駆けつけた。哀れみから紗江子に声をかけた訳ではなかった模様。一輪車を片付けるエピソードが涙を誘う。
清瀬陽平
中学時代の塾で高間響子と一緒で、響子から好意を寄せられる。ところが清瀬本人は今日子を好きになる。大学2年までは今日子と付き合っていた。今はアフリカでNGOの活動をしており、今日子とも連絡は取り合う仲。
浅井倫子
今は結婚して斉藤倫子。リンコではなくみちこ。これもミスリード。元は由希の友達だったが、響子の好みに合わずグループから外れて行き、その事を清瀬に心配してもらった事で響子の逆鱗に触れ、体育館の倉庫に一晩閉じ込められる。その後、父親の単身赴任先へ転校。今日子とは今でも連絡を取り合う仲。