アナザーフェイス

堂場瞬一・文春文庫

誘拐捜査と、銀行の不正と、血の絆と、いろいろ詰め込みすぎた感じ。
情報過多と言うか、散漫とした感じがする。
クローズアップすべき点を絞った方が読みやすいのでは?
まぁ、意欲作だから味があるのかもしれないが。
大友のキャラも演劇経験ありと言うだけで万能すぎてイマイチ。
怒れる子煩悩としては優斗を任せ過ぎだし。
捜査一課と一線を画すと言うが、森嶋を先んじて内海を落とすワガママぶりが鼻につく。

シリーズ連作みたいだが、次に期待して良いのかね。
仲村トオル主演でテレビドラマ化も決まっているらしい。
でも大友の線の細さは堺雅人のイメージだったけどな。
万能な主人公はテレビドラマ向けなのかもしれない。

タイトルはストレート過ぎると言うか、伏線と言うか。
まぁ、誰しも別の顔は持っているもんだけどね。
ラストの福原の微笑ましさもアナザーフェイスの一つか。

(12/03/18)


茶色い本棚(国内作家)へ戻る

私の本棚へ戻る

タイトルへ戻る