チーム・バチスタの栄光

海堂尊・宝島社文庫

第4回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。竹内結子、阿部寛らのキャストで映画化もされる様で。
現役の勤務医が書いてるだけあって、何やら専門的な用語が目立つ。
その辺は東野圭吾の文書に似てるのだけど、こちらの方が適当に読み進めてもどうにか味わえる。
登場人物のキャラが引き立ってるからかな。

大学病院が舞台とあれば、自ずと比較されるのは「白い巨塔」。まぁ、あちらほど権謀術数に焦点が当たってる訳ではないが。
教授、助教授あたりまでは序列が分かるけど、助手と講師と医局長とかって誰がどれだけ偉いんだ?
有効に稼動していない病院内の各委員会については、ウチの会社も似たようなもんだね。

天才の引き際か。華麗なうちに幕を引くのか、それとも全盛期の輝きを失っても最前線に留まるのか。
本人は退きたくても、周りがそれを許さなかったり。使命感と驕慢の天秤はどちらに傾くのか。
フジさんと桐生ドクターは好対照なネガ・ポジなんだね。

そしてもう一人の強烈なキャラ。
ロジカル・モンスター白鳥は、私に恩田陸の神原恵弥を想起させる。
この2人の対決って見てみたいな。どちらがどちらを論破するのだろう。
阿部寛が演じるなら、TRICKの上田みたいな感じになるのかな。

これは映画を見てみたいね。文書とは違ったクライマックスを用意するんだろうな。
竹内結子が演じる田口講師は原作では男性なんだけど、やっぱりヒロインが必要って事は恋愛絡みの一面もあるのか。
田口&白鳥コンビは3作目まで刊行されているらしい。文庫化されたら、それも読んでみようかな。

(08/01/14)

TVドラマ化もされ、DVDも借りて映画版もチェックしてみました。
比較結果はこんな感じ

(09/01/04)


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