その日のまえに

重松清・文春文庫

渡辺美里の「here comes the sun」を聞きたくなった。
センチメンタルな物語。短編集なのかと思ったら、最後の3つで物語りは1つの流れとなる。
村上春樹とは違う生死観。突然の不条理さを、ジワジワと受け止める。
そんなジリジリする心の葛藤を表したかったのだろう。
以前よりも、そんな心境を分って読むことができる。
そんな自分自身も悪くない。

町って、そんなたくさんの人の、たくさんのドラマを包んでいる。
忘れてもいいよ
生きてる人には、時間が続いていく。前に進む事ができる。立ち止まる事もできる。

南原&永作で、映画にもなってるみたいなので、近いうちに借りて見てみよう。

(09/10/10)

さっそく借りて見てみたのだけど、正直キビシイな。
これは読んだ後じゃないと、単独で見た人は分かり辛いと思う。
やっぱり短編で独立して先にキャラを描いておいて、
伏線の上に残り3つの話を描いた原作の方が作りやすかったのだろう。
永作博美が美しかったから、良しとするけど。

(09/10/18)

NHK BSプレミアムでもドラマ化。これは良いね。
遺された人には、新しい日々が続く。
でも思いは消える訳では無く、その上に成り立っている新しい世界と言う事。

(14/4/5)


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