短編集なので、各章ごとに主役が入れ替わる。
物語だけあって、それぞれ癖のあるキャラクターたちには形容詞が冠される。
笑い上戸な葬儀屋。
短慮な脱サラ農家。
人の良い、底の浅いスーパーマン。
強い追っかけママさん。
実はミーハーなお茶目な大将に、やり手の詐欺師。
振り回されっぱなしの、気の小さな駆け出し主婦タレに、やっつけ仕事のADさん。
煩悩に目覚めた師匠と家族思いの堅物僧侶。
田中芳樹がキャラつくりする時の+1、-1の味付けになってるのかな。
解説がうまくまとまっていて、感想を代弁してくれてる。
仕事小説でもあり、家族小説でもある。
サクサク読めて楽しかったけど、底が深いなぁとは感じさせなかったかな。