天空への回廊

笹本稜平・光文社文庫

いつものように先輩からのお下がり。
長編冒険小説、と名付けられてるだけあり、厚みも十分。
舞台はエベレスト。謎が謎を呼び、裏切者は誰なのかを推理しつつ、読み解く。
高所での人間の行動の限界だったり、登山に関する描写だったり、いろいろ専門知識を試されてるのか、って所もあった。
敵はどこの誰なのか。いろんな組織も、登場人物も、十分に頭に入った訳じゃないけど、振り返らずに読み進めた。

いろんな人が命を落とす中、主人公と、その友人と、友人の妹にして恋人、その3人だけが綺麗に生き残るのを
とやかく言うのは野暮かね。
タルコフスキーに与えられた役回りには、見事にやられた。そうきましたか。
残りページを考えると、そこはそう収集するしか無いわな。

序盤の山岳シーンでやや苦労したけど、後半はグイグイ引き込まれたかな。
面白かったけど、この厚さを振り返る気力はないな。
一期一会って事で。

(12/10/21)


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