■登場人物■

藤代樹   西州第一自治区の公立高校2年生。掃除部エース。
      自身も過去に会った気がすると言ったり、区界結鎖に入っちゃったり、過去に偲との接点がある模様。
小山大介  樹の友人。非公認の召喚部に所属する傍ら、掃除部にも参加する。2年生の夏休みに政府直轄校へ転校し掃除部に所属。梨奈に気がある。
小塚尚美  樹と同じ高校2年生。掃除部副部長。『還立の舞』の司令塔。
小塚佐緒里 樹と同じ高校2年生。145cmと小柄。旧姓:前田。シングルマザーだった母が、尚美の父親と再婚し義理姉妹となる。
      永田と『散華の舞』で凸凹ペアを組む。
訪     掃除部の3年生。西域からの留学生。「バランスの変人」と言う異名を持つ。彼がよく紹介する西域に伝わる格言が面白い。
原田    掃除部の3年生。マネージャーとして主に会計面を担当。実家は蔡所「不聞院」。2歳年上の兄も掃除部OB。
後藤圭   掃除部の新入生。山岸主将と母親同士が知り合い。運動神経は皆無だが、司令塔としての能力を発揮し、尚美の後継者となる。
永田    掃除部の新入生。中学時代は美術部。190cmの長身と無敵のマイペースを誇る。佐緒里と好ペアを組む。シングルでも頭角を現す。
寺西    掃除部の顧問。生物担当の教官。掃除が制限スポーツ化された、30年前の掃除全国大会の優勝者。
牧田先生  正国史の教師。肩車スポーツ部の顧問。樹と掃除部を目の敵にしている。黒木が高校生だった頃に新任教師として配属された。
      掃除部を目の敵にする理由は明かされないまま。
西原先輩  部の溜まり場「カフェ・ウエスト・フィールド」の店主。「左舷能無」専属ハンドルマスターWFとしての顔も持つ。
      元は首都の第一級のP/TでハンドルマスターB・T・Cとして活躍していた。物語後半に居留地へ渡る。
日登美さん 「カフェ・ウエスト・フィールド」に出入りする女性。後に「西州時報」と言う老舗新聞社に就職する。掃除部を応援している。
      首都の有名大学の法曹学部を卒業したが“片付けられない女”だった様で、樹が高校1年生の時に助けられた恩義がある。
      社会復帰にあたっては掃除部メンバーが大いに関わっている模様。ハンドルを握ると人格が豹変するらしい。
黒木先輩  掃除部OB。10年前の在学時に全国大会準優勝を果たす。西原の同級生。幼い樹を『掃除』に導くきっかけを果たす。
      西域でプロの掃除プレイヤーとなっている。
梨奈    樹の幼馴染みで、無敵のお嬢様。父親は上級接続代理店のお偉いさん。
藤代沙月  樹の妹。梨奈と同じ女子高に通う。
高倉偲   掃除部に途中入部(手続き上は名簿登録されていたが)した新入生。後藤圭の同級生(1年4組)。
      5歳まで住んでいた居留地の血を引いている模様。高倉とは居留地由来の人間が使う代表的な移し名らしい。居留地掃除の暫定王者。
山岸    掃除部主将。夜の顔はP/Tの調統士。卒業を待たず西原と共に居留地へ渡航した。

池田    国防省国家保安局(戦前の旧称:治安護持局)の管理官。過去に寺西顧問と掃除の全国大会で優勝を争った。
小石丸   庫空堂の女主人。原田先輩の母親。
梶原    肩車スポーツ部に所属する樹や大介の友人。
川島    跳び剣部に所属する1年生の女の子。長物を持つ事を禁じられていた時期に、樹に跳び剣を指導した、州大会準優勝と言う実力者。
樹の祖父  樹が小学校に上がる前、6歳の頃に失踪。30年前の寺西・池田の指導者と見られる。
谷崎老師  寺西の師。

■基礎知識■
*この国は近世300年近く閉鎖政策を敷いていた。40年前の戦争後10年間は暫定統治機構がこの国を統治した。
 国は8つの州に分けられた。統治機構は「国技(相撲)」と掃除の2つを「活動禁止スポーツ」に指定した。
*相撲(スマイ)は、この国の旧国技。土舞台(当然、土俵のパクリ)で行われていた。
*時限立法「特定スポーツ管理法」により、掃除は高校3年間のみ許されている。ただし、保安局の特定管理スポーツ従事者名簿に登録する必要あり。
 掃除は800年ほど前に西域からの渡来人によって始められたのが起源とされている。
 ちなみに正国史によれば、800年前には此花皇兄が西域に流刑となり、そこで十五代統一帝(黒帝)の寵愛を受け、20年後に西域の後ろ盾で帰還したらしい。
*「連絡会議」は30年前に自治政府が「掃除をする権利」を高校3年間に限定された頃に発足した、掃除の地下組織。
*「西域」大陸の大国。
*政府直轄校は全国8州で30校。「西州」には第一(西T)、第四、第七自治区にそれぞれ一校あり。
*西州のほか、北州、旧都連合州などがある。
*PURE・TRAD(P/T)は、アルコールや合法調薬を提供する「茶廊」と、ハンドルマスターの奏楽でスパイラルする「ゾーン」、
 そして高級会員専用のクローズドの空間「廓」より成る。
*緑香双樹は居留地の「不訪滅灯」と呼ばれる一大歓楽街の中央に位置する最高級P/T。石祖開祖が専属HMを務める。
 この度、開店10周年を機に世界展開を図り、元の海都冥都(この街に初めて出来たP/Tであり、5年前に「強制廃墟化」の措置が取られた)の跡地にオープン。
*強制廃墟処分の建物は、廃墟促進剤が基礎部分に塗られ、一般市民は「自己責任の範囲において」建物に侵入して破壊行動をなし、
 「廃墟化に寄与する」自由が認められている。「廃墟化」が完了した土地は更地にされ、州政府により競売にかけられるのが一般的。
*居留地への渡航には、該当者の「星回り」を調べた上で渡航許可を得ることが求められる。
*世界体育祭は、5年に一度全世界のスポーツ選手が一堂に会して技を競い合う。この国は10年後の開催地に立候補中。
 最終選考の5都市の中では会場の立地条件などから最有力候補地とされている。
 「国技」のない国が招致できるのかが議論されているため、ここにきて『掃除』が新国技の有力候補に。<明らかにオリンピックのパクリと思われる>


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