垣根涼介と石田衣良はエロ小説と紙一重だな。 恭一と圭子と視点を替えながら、テンポ良く進む話は読み易いのだが あまりこれと言った捻りは感じない。
ある秘密を共有した2人は、その軛から放たれようと「枠」を飛び出そうとするのだけど、 いやいや違法行為を野放しにして良いのか。 手放しで応援する訳にいかないから、あのラストを肯定はできない。
主人公がただのいい人じゃない、と言うのと 松浪支店長の生き様が、この1冊の旨味部分かな。