クレイジーヘヴン

垣根涼介・幻冬舎文庫

垣根涼介と石田衣良はエロ小説と紙一重だな。
恭一と圭子と視点を替えながら、テンポ良く進む話は読み易いのだが
あまりこれと言った捻りは感じない。

ある秘密を共有した2人は、その軛から放たれようと「枠」を飛び出そうとするのだけど、
いやいや違法行為を野放しにして良いのか。
手放しで応援する訳にいかないから、あのラストを肯定はできない。

主人公がただのいい人じゃない、と言うのと
松浪支店長の生き様が、この1冊の旨味部分かな。

(13/04/13)


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