ジョーカー・ゲーム/ダブル・ジョーカー

柳広司・角川書店

ずっと気になってはいたのだけれど、図書館で2冊一緒に見つけたので借りてみた。
この著者は初めて読む。舞台は戦時中の日本。
結城中佐が率いるD機関というスパイ養成組織の卒業生たちが暗躍する。

勝手に長編かと思っていたんだけど、短編集なのね。
適度なボリュームで1つ1つの物語が完結するのは、読んでて楽だった。
それもあり、2冊立て続けにサクッと読めた。

1作目の「ジョーカー・ゲーム」はD機関の側から描かれ、2作目の「ダブル・ジョーカー」では一転して
D機関側は本当に裏方であり姿を見せず、主人公たちの策謀を出し抜く。
これがD機関の日常なのか。

しかし「ダブル・ジョーカー」最後の2話で、結城中佐にとっても想定外の展開になったのか。
確か続編3作目があったはずなので、そこまで付き合おう。

何となく米澤穂信につながるメロウな湿度を感じた。
これ、褒め言葉のつもりです。

(13/04/07)


茶色い本棚(国内作家)へ戻る

私の本棚へ戻る

タイトルへ戻る