「廃用身」を読んでみたいのだが、図書館で見当たらないので
まずはこれを借りてきた。癌で父を看取った私としては他人事ではない話。
病院と患者は情報の非対称性から、どうしても理解し合う事はできないよね。土俵が違うんだもの。
医者側が薬の怖さを熟知しているからこそ提案している“最良”が、患者の情報量では共有し得ない事は多いだろう。
残念ながら医療も慈善事業ではなく、利益を上げなければ潰れてしまう訳で
作中に出てくるような利潤追求の一面は否定できまい。患者が原資という構図にはなりたくないものだ。
何を目的とするのか、治療か延命か尊厳か。
治らない事を受け止める覚悟は簡単ではないけど、最後まで自分らしく在りたいものだよ。