悪の教典

貴志祐介・文藝春秋

前の図書館で予約待ちのまま借りられずに引っ越してしまったのだが、
こちらの図書館では2組も陳列されていて驚いた。分厚かったけど、すかさず2冊借りてきた。
前の図書館は3週間借りられたんだけど、こっちは2週間なのが痛い。先の3連休で慌てて読破。

まぁ、面白かったけど。あの1晩はどうしても「バトル・ロワイヤル」を想起させる。
犯人というか主人公は、過去から完璧に犯行を重ねてきただけに、どこでほころびが生まれるのかが
見ものだったのだけれど、安原の始末に失敗し、あゆみに足元をすくわれたのは、ちょっと軽いな。
最後のオチも、いろんなことに知悉していた彼にしては、AEDの機能の一つを失念するなんてねぇ。

嫌われキャラと思われていた園田先生の、生徒に対する熱い思いは良いねぇ。
見せ場は与えてもらえたけど死んでしまった。南無。
それに比べると田浦先生はキーパーソンの1人かと思いきや、後半は存在感なし。

ちょうどノベルス版も出版されたところだから、映画化などもされないかな。

(12/01/14)


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