=登場人物= ■は作中に死亡。(凶行時の年齢→現在の年齢) ■気良公彦(46)<加茂運商>社長。副業を行っていた3人に解雇を言い渡す。凶行により殺害される。 ■気良佳代 公彦の妻。凶行により殺害される。 ■気良希代子 公彦の娘。凶行により一命は取り留めたが半身不随に。事件の3年後に自殺。 □気良征彦(12→33)公彦の息子。『絶対形感』の持ち主。凶行により顔に火傷を負うが、一命は取り留める。 現代の百面相。様々な顔で復讐に手を染め、最後は濁流に身を投げる。北見宣之、山田裕二、大石、藤田峰孝、小平雅樹らは全て彼の変装。 ■有田直己(当時50)<加茂運商>従業員。凶行で<加茂運商>が潰れた後、職を転々とし交通事故にも遭い自殺。 有田智樹(47)有田三兄弟の長男。無職。五回の逮捕歴があり荒と同房になった過去を持つ。時山によって殺された石黒は中学時代の友人。 有田進(40)有田三兄弟の次男。金物加工業。 有田幸造(36)有田三兄弟の三男。携帯電話販売業。 ■荒勝明(31→52)1980年の凶行時のメンバー。時山の策謀により主犯に貶められ、無期懲役刑に服し21年後に出所。 山田名義のアパートで変死体として発見される。 荒知良 勝明の兄。 ■時山次郎(25→46)1980年の凶行時の主犯格。中学時代に石黒と言う男を殺した事がある。懲役15年を13年で出所。<光輝会>の一員。 荒の指紋を持つ男によって殺害される。 ■奥山靖(34→55)麻雀の強いヤクザ。通称<雀ゴロの奥>。<光輝会>で時山の兄貴分。時山と一緒に麻雀をしているところを大石と名乗った征彦に殺される。 ■坂井田昇(22→43)1980年の凶行時のメンバー。懲役12年を満期で出所。荒と思われる男によって殺害される。 ■湯本弘和(16→37)1980年の凶行時のメンバー。未成年だったため服役せず保護観察処分で済んだ。 現在は朱音と同棲しておりヌード専門カメラマンとして生計を立てる。征彦と思われる「藤田」に顔を焼かれ濁流に身を投げ水死体として発見される。 小倉愛子 守年の主治医。ラストで守年の臨終を見届けて物語を締める。 ■滝中朱音(3→24)守年の娘。ピークの過ぎたタレント。幼い時に守年に連れて行かれ征彦の表情の無い顔がミイラの夢となってトラウマになっている。 ヌード写真の後は整形手術を受けるように言われるが逃走し失踪騒ぎになる。 釜地編集長の不倫露呈を端緒に、釜地と湯本の企みが露呈し湯本と心中覚悟で飛水峡へ赴き最後は熱中症で命を落とす。 ■滝中守年(36→57)1980年の凶行時に捜査していた刑事。癌を患い余命僅かな体で今回の復讐劇を追うが、朱音にも先立たれ死亡。 臨終間際に征彦と思われる人物の見舞いを受ける。 ■庄村利光(57)1980年の凶行時に捜査していた刑事。守年の上司。岐阜県警捜査一課長。脳出血で捜査中に交通事故で重体に陥り、その後死亡。 段林功治(55)岐阜県警捜査一課長代理。庄村の死後、課長に昇格。 吉井幸伸(50)岐阜県警捜査一課五係長。 今枝謙一郎(30)岐阜県警捜査一課五係の刑事。守年とコンビを組むように言われたが解散。 辻薫平 岐阜県警捜査一課の刑事。顔に痣があるのをカバーマークで隠している。守年とコンビを組み事件を追う。 妻・笙子に捜査資料を持ち出している事を段林に相談されてしまい、それが理由で捜査一課から加茂署へ左遷される。 福地大輔(42)加茂署盗犯係の人相書きの名人。 猪俣岳志(45)岐阜県警捜査一課三係主任。 青山 岐阜県警捜査一課三係長。 大島(59)岐阜県警刑事部長。 釜地茂 <週間さきがけ>編集長。当時取材していた凶行時の少年Aが湯本弘和である事に気付き、朱音を使ったメディア展開を策謀する。 プライベートで平松梨絵との浮気が興信所にバレて水泡に帰す。 平賀敢児 映画・演劇人の養成劇団<清見塾>の主宰。特殊メイクのアーチストでもある。かつて征彦と思われる人物を弟子にしていた。 =時系列メモ= 1980年 8月17日(土)3人が解雇。 8月18日(日)飛水峡事故から13年、征彦の誕生日、気良家襲撃事件。 時は流れて20年後の2000年 12月に荒出所。実家を訪れた後、山田を訪ねて中小田井のアパートで殺害された??? 2001年 8月7日に征彦が坂井田殺害。ただし現場からは荒の指紋が。 <週間さきがけ>納涼号に朱音のヌード写真が掲載。 8月15日守年が時山を訪ねた日、大石を名乗る征彦が時山と奥山を殺害。また現場からは荒の指紋が。 8月18日湯本は釜地の呼び出しに出て行く、釜地は少年Aと湯本が同一人物である事を看破していた。 西枇杷島署管轄内のアパートで荒の変死体発見。 庄村が交通事故を起こす。 庄村の死亡。 朱音が美容整形外科から逃走。 9月1日段林が課長昇格。守年と北見が初顔合わせ。清見塾の存在を教える。 釜地が平松との浮気している現場に、興信所の人間と釜地の妻が乗り込む。 体調を崩した辻は北見クリニックに赴くのを断念すると、北見の往診を受けることに。 朱音を東京に連れ戻しにきた湯本は、成り行きで守年に挨拶する事に。しかし守年は湯本の過去を見抜き、2人の交際を認めず湯本を追い返す。 釜地の失態に不利益を被った平松が朱音に電話。朱音は釜地と湯本の企みを知った上で、湯本に合流。 湯本と朱音は藤田の導きで飛水峡へ。 湯本を降ろした後、藤田は所持していた辻の携帯に入った守年の依頼で取って返し守年を乗せてもう一度飛水峡へ。この時にスピード違反を今枝に目撃される。 湯本は守年を降ろして再び現れた藤田によってガソリンをかけられ火をつけられ濁流の中へ落ちていく。 辻(を装った征彦)と守年で朱音の看護を行うが熱中症で看護の甲斐なく朱音は命を落とす。 征彦は「俺はやっていない」と言い残し濁流に身を投げる。 11月23日守年病没。