容疑者Xの献身

東野圭吾・文春文庫

「ガリレオ」シリーズ初の長編で、直木賞受賞作。
言わずと知れた映画化で福山ガリレオ、堤・石神、松雪・靖子の印象が強すぎる。

代数の問題と思わせて実は幾何の問題。天才数学者の仕掛けたトリック。
『技師』については小説でも『缶男』の様にリフレインさせない事で
伏線として成立はしているけれど、これは映像の方が鮮やかだったかな。
映画は柴咲コウとの絡みも混ぜた上に2時間程度の尺に収めてみせた監督の手腕は天晴れ。

原作では、美里が自殺を図る(未遂に終わるが)。果たして、それをみて母親が娘を残して自首してくるか?
工藤と再婚して娘を託すと言う構図が成立しているならまだ分かるが、そこまで至らないのに。

でもま、面白かった。

(10/03/13)


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