ずっと読みたかった1冊。連休前に図書館で見つけてホクホク顔で借りてきた。
連休中に読み終わらず、クライマックスを前に仕事が忙しくて1週間近く放置してしまい
やや読み手側の環境が失速してしまったのが残念。
この手の冒険活劇にありがちな、ご都合主義がところどころ垣間見えるのは仕方ないか。
主人公に課せられた使命は重すぎるだろうし、それを一緒に担ってくれちゃう朋友というのも安易かと。
一応、それを“情(ジョン)”で辛うじて補足説明と。李クンの出自には、いろいろと思わせぶりなミスリードもあったけど。
ある意味この小説のヒロインたる小林舞花の存在感の薄さ、そして救世主たる土井先輩がリスクを冒す説得力の乏しさ。
もう一人のヒロインたる河合麻里菜嬢は出番が少なすぎたね。この物語の後でケントと続きがあるのかな。
「ホットゾーン」のような殺戮ウイルスの話なのか、「TENGU」のような人類の進化のトンデモ系の話なのか、
3次元言語のあたりは伊藤計劃の作品にも通じる部分があったかな。
理系部分の内容はとんと理解できなかったけど、青色発光ダイオード開発の対価のあたりは耳が痛いよ。
そういやエシュロンの盗聴とか一時期話題になったけど、気付けばどうしたんだっけか。
ジェノサイドはウイルスによるものではなく、種の代替わりによる淘汰って事ね。
あ、それ言っちゃうとネタバレか。