平口捷(19) W大 建築学部の学生 小学時代に母親を亡くす 烏山響一 芸大中退後、海外生活の後帰国し、W大の学生に 死んだ母親は彩城の妹 平口香織(22) 捷の姉 女子大卒後、損保会社に就職 烏山彩城 響一の伯父 香月律子 美大生 彫塑志望 星野和繁(27) 大学院生・起業家 黒瀬淳(27) 広告代理店勤務 母子家庭だったが、父親は烏山家の出自 出張の最中に失踪する 成瀬信一(28) 香織の婚約者 久野夏海 淳の婚約者 母親が再婚 毬絵 律子の同級生 東京からの転校生 裕子 律子の同級生 橘 紀伊日報の記者 橘慶彦 烏山家の工事の手伝いの最中姿を消した橘の弟 1 【新学期】大学の大教室で、捷と響一の遭遇 2 捷は香織から結婚する事と、響一への警告を聞く 3 彩城の美術展で捷は響一から話しかけられる 4 箱庭の部屋@ 5 【春の夜】バー「M」で律子と響一の遭遇、律子はカラスの絵の中で響一から「匂い」を嗅いだ事を詰問される 6 和繁と淳の遭遇、淳からカラスの絵について相談を受ける和繁 7 信一から本質的に香織に似ている事を指摘される捷 8 捷は信一から本質的に似ていると言われた事を香織に伝える、怪訝な顔をする香織 9 捷の夢、見えない手首が見えたハナシ 10 和繁は淳との会話を反芻し、名刺のG.O.G.プロジェクトが気になる 11 律子はアトリエでの『セッション』で「四季」の冬(毬絵との出来事のメタファー)を口ずさみながら白いランドセルを造る 不意に響一が訪れ、白いランドセルこそ律子の本質だと言い残して去る 12 箱庭の部屋A 13 【梅雨入り間近】響一を銀座の街中で見かけた捷、尾行けて行くと響一はオフィスビルに入っていく(恐らく淳に会いに) 14 和繁のもとに夏海が訪れ、淳の失踪を告げる 15 律子は渋谷の街頭モニタでG.O.G.のロゴを目にする 16 捷は定食屋のテレビでG.O.G.のロゴを目にする 17 香織は自宅のテレビでG.O.G.のロゴを目にする、捷がかつて鏡の中に亡母を見、香織自身も見かけたエピソード 18 【6月中旬】和繁は夏海から、淳の失踪に関して会社の不穏な動き、熊野との関係、 G.O.G.プロジェクトが響一の手がける『カーテン』の(サブリミナルすれすれの)プロモーションの一環である事、 G.O.G.が何の略称か、を聞く 19 捷の家に『カーテン』のDVDが届いている 20 律子のアトリエに何者かが侵入し、『カーテン』のDVDが残されている 21 【初夏】和繁と夏海は淳の部屋を訪れる 誰かが侵入したと思われる中、和繁は『大田黒民族歴史財団』から 入金のある通帳とハンコを見つけ、二人で保管する事にする 22 捷は『カーテン』を見て、手首の無い少年を見る 23 律子は『カーテン』を見て、毬絵を見る 24 和繁は夏海からの電話で、淳の部屋が何者かによって引き払われた事を知る 25 【6月最後の週末】『カーテン』の発売と同時に死者が映り込んでいると言う噂の流布 26 【7月中旬】信一と香織の会話の中から、捷の熊野行きと、6月の終わりに響一が捷へ招待状を届けに平口家へ訪れた事が分かる 27 【大学の夏休み】捷は響一からの招待状に応じ、身支度をする 28 【7月末】和繁は淳の父方が烏山家の係累である事、大田黒民族歴史財団がクロダ・グループの関連団体である事、 烏山響一がクロダ・グループ総帥である黒田創太郎の子供である事を調べる 夏海は『カーテン』に淳が映っていると言い、会社筋から『カーテン』の撮影場所が熊野である事、撮影現場に淳が いたであろう事を調べる 29 捷は熊野へ向かう列車の中で、律子の存在に気付く 「暗い所は嫌だ」の幻聴 30 律子も熊野へ向かう列車の中で、捷の存在に気付く 「暗い所は嫌だ」の幻聴も 31 S駅に降り立つ捷と律子 駅前で首のない水死体が上がる 響一の迎えの車で烏山家へ移動し、玄関の烏の絵 32 和繁と夏海は移動中のカーラジオで水死体の事件を耳にする 33 最寄の警察署で夏海が差し出した淳の写真を見た警官は・・・ 34 遺体の安置されている警察署にて、遺体の損傷具合などの説明を受け、遺体を確認するかどうか聞かれる 35 遺体を確認する二人、身に着けているものから淳だと思われたが・・・ 36 居酒屋で遺体が淳ではない可能性を列挙する二人 37 居合わせた橘から烏山家の事業について、黒田から改称した逸話などを聞く 38 烏山家にて、カラスの絵が神様からの預かり物と呼ばれている事などが響一から語られる G.O.G.が何の略称かは律子から捷に説明される 39 ゲストハウスの食事中、ラジオニュースで水死体の事件は耳にする 響一の能力が明かされると、感応した捷は 淳の小学生時代のネズミで猫を描いたエピソードを体感する 就寝間際に箱庭の部屋を見つける捷 40 G.O.G.に出発する三人、至る先に首のない水死体の頭が飾られているであろう事が明かされる 41 香織は深夜の自宅のTVに捷の姿を見る 42 三人は『常識』の橋を渡りG.O.G.深部へ、原色のドーム(『追憶の丘』)を抜け、 あずまやでリモコンの説明を受け、ゴムの迷路(『柔らかいラビリンス』)へ ゴムの迷路の中で捷も律子も『カーテン』と同じく幻想を見る 響一は姿を消し、あずまやでリモコンだけが見つかる 捷と律子は引き返そうとするが『常識』の橋が外れており、再びG.O.G.へ戻る事を決意せざるを得なかった 43 橘は裏の山から、和繁と夏海は表から烏山家へ臨む 玄関で響一との遭遇 44 「オアズカリ」を目指し山道を行く橘 45 烏山家のゲストハウスで和繁、夏海と響一のやり取りが転じて、G.O.G.への招待となる 夏海は淳の靴を見つける 46 橘は山中に注連縄が張られた空間に行き当たる。その内部へ進み石段を登ると何かの存在を感じて・・・ 47 捷と律子はG.O.G.内部へと引き返し、『素晴らしき人生』『精神分析』を体験する 『精神分析』で人殺しの経験を問われ、律子はパニックになり、捷も幻影を見る 48 橘は巨樹を見上げ、ご神体の写真を撮り、石段を降りる事にする 49 ゲストハウスで淳の靴を見つけた夏見は響一を質すと、響一の口から淳の生存が告げられる 50 砂漠の様な『モロッコ』が一面の雪を想像させ、進めない律子 律子から毬絵のエピソードを聞かされる捷は自身の体験を想起する 二人は『モロッコ』を進むが、幻影の待ち構える蟻地獄に出くわす 51 ゲストハウスで夏海は和繁に向かい、淳は響一に出会い世間を捨てた決意をしたのだと判断し、淳と決別する覚悟である事を告げる 52 『モロッコ』を抜けた捷と律子は『ゲストハウス』へ辿り着く カラスに襲われた橘が『ゲストハウス』に助けを求めて現れる 三人になった所で『ゲストハウス』が地響きに襲われるが、インスタレーションの一環であろう事が分かり三人は休む 53 ゲストハウスを発つ響一と夏海と和繁 夏海の顔に笑みが漏れる 54 『ゲストハウス』を発つ捷と律子 橘は首のない弟の幻影を見る 55 『常識』の橋を渡りながら、夏海がG.O.G.内部を訪れるのが初めてではない事を察した和繁 夏海から、淳は和繁が自力でG.O.G.内部へ辿り着けるであろう事、その際に同行者として夏海を招く意図であった事が語られる 56 『ゲストハウス』を出た捷と律子は道なりに進み、麓へ降りられる道を探すが、二人の行く道は注連縄の張られた場所へ誘った 57 和繁は『柔らかいラビリンス』の中で幻影を体感する 響一はイヤホンで捷や橘の動きを監視している事が分かる その響一も幻影を見、何か追って来る者を感じる 58 石像だらけの石畳の空間に出くわした捷と律子 捷は律子に姉の姿を思い合わせながら、またも幻影を感じる 59 巨樹の下に腰掛け、皆を待ち受ける淳 60 降出した雨の中、巨樹の下に訪れた捷と律子は淳と対面し、最後のインスタレーションに誘われる 和繁と夏海は響一に従い行程をショートカットし巨樹の下に訪れる (どうやって入ってきたかは無粋なので問わないが)香織が捷を救いにやって来る 香織は響一によって異形に押し付けられ、内面世界で響一と対峙する 雷光と蝶から母親より受けた無償の愛に気付き その力を持って響一と異形に克つ 61 巨樹が一般公開されたであろう事を感じさせるエピソード(パラレルワールドに切り替わった暗示か?) 62 【初秋の夜】律子は粘土で恐らく香織の顔を造っている 63 【冬が近い夜】平口家で香織と捷の会話から、パラレルに遡った世界で響一が「白い」カーテンを製作したであろう事が語られる