寂しい丘で狩りをする

辻原登・講談社

芥川賞作家だったのか。道理で妙に細やかな描写があったりして、これって何の伏線?と思ったが
伏線でもなかったり。野添敦子、桑村みどり、押本史夫らさまざまなキャラクターを通して物語が
進んでいくんだけど、誰目線での記載なのか分かりにくくて、序盤は頭になかなか入ってこなくて
読み進めるのが辛かった。

結局は何のハナシなんだ?
受刑者の押本が新聞購読だけで、あれだけの知識と知恵を備えているってのも出来すぎだろう。
久我の死は、本当に事故なのか、それともみどりが殺めたのか。ここは曖昧なままなのはご都合主義。
瀬戸のキャラもあまりにも便利屋だし。

きっとこの作者の主戦場はミステリじゃないんだろうね。
ミステリらしいミステリが良いな。

(14/8/9)


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