桜木栄子がアメリカ留学中、栄子の大学の先輩が勤務先のセント・チャールズ病院で臓器売買の横行を目の当たりにする。 栄子とその先輩は臓器売買の代わりに異種移植を考え仲沢に話をもちかける。 セント・チャールズ病院と臨床中のゼノファーマ社とも思惑が一致。

【去年の秋】 仲沢が川久保に移植手術をもちかけ、セント・チャールズ病院で異種移植手術を実施。その際ウィルス感染。

【今年の初め】 仲沢は葉月に川久保しおんの血液サンプルの解析を依頼。葉月は疑問に思いながらも良性としてデータ提出。

岸川が栄子と仲沢の動きに気付く。栄子は岸川に異種移植の事も話してしまう。 岸川は仲沢に対して、黙っている代わりに宮脇からの相談をセント・チャールズ病院での異種移植で進め、一口乗ることに。

【今年の6月】 川久保のウィルス感染発覚。岸川は異種移植の生きた証拠である川久保と原島宏の殺害を決意。仲沢は反対。 岸川は桜木に責任を取らそうとするが、これも失敗。 岸川は真鍋に目をつけ、贖罪のために川久保を処分させることに。

【三鷹の放火事件】 仲沢家にTELがあり夜分に仲沢は出て行く。 この晩、真鍋は川久保しおんを絞殺の後、放火。

桜木栄子が感染症研究所にやってくる。 渡部克二から葉月にTEL。 仲沢は葉月に川久保のサンプルを調べるように依頼したかったが。


真鍋は帰宅途中の原島宏を誘拐して絞殺。 真鍋から仲沢へのTEL。仲沢は急に出て行き葉月の前から姿をくらます。 葉月の元に公子からTELがあり宏が行方不明になった事が告げられる。 葉月が公子の家に着くと、真鍋から宏が誘拐されたとの脅迫電話がかかっていた。 葉月は隙をみて警察に連絡。 仲沢は岩手の実家にて原島宏の遺体を焼却。遺骨だけを持ち帰り戸山公園に。

【宏の告別式】 葉月は克二から宏が移植手術を受けていた事を知らされる。

告別式の翌日、仲沢家に鈴森が訪れる。 葉月は岸川から呼ばれ、仲沢が退職届を出した事を知る。 (仲沢はウィルスの事を公表すると岸川に打ち明けており(TELでか?)、岸川は仲沢の行方を探っている)。 相田陽子の協力で、原島と川久保と宮脇が移植手術を受けていたであろう事を知る。


(8月30日) 葉月は宮脇家を訪れ移植手術への経緯を聞く。 葉月は岸川家を訪れ移植の件で何か知ってるのではないかと迫る。 自宅に帰ると鈴森が待っていた。

(8月31日) 葉月は仲沢の実家へ。三神の別荘、温泉街、恐山と周り仲沢に辿り着く。 葉月は仲沢から川久保の血液サンプルのウィルス検出を頼まれる。 (岸川は興信所を使って葉月の後を追わせ、仲沢の行方を突き止めて真鍋に殺害させる) 仲沢の父親には仲沢がいなかったと言う。 自宅に戻ると、父親が訪れていた。 深夜にサンプルの検査に行くが、岸川によって持ち去られた後で見つからない。

(9月1日) 葉月は父親を帰す。 栄子は恐らくは自身の肉片からウィルスが検出されるかどうか分析をしているところ。 葉月の元に仲沢啓介の遺体が見つかったと連絡が入る。 青森の病院へ駆けつけるが、啓介の父親に真実の事は言えずにいる。


【啓介の告別式】


【告別式から2週間ほど】 岸川は仲沢の遺書を捏造し、克二へ横流しする。 鈴森から仲沢の実家で宏の遺体を処分した証拠が挙がったことを知らされる。 夕刊で啓介の臓器売買の遺書が掲載される。 旅館の女将から葉月が尾行されていたとTELが入り、岸川が疑わしく陽子の協力で学部長室に侵入しPCを覗き見る。 学部長室でゼノファーマ社と栄子が関与しているであろう事を知る。

真鍋の視点から真相を知らされ、ウィルス保持者の宮脇を処分する様に指示される。 葉月は鈴森にTELするが繋がらず、血液検査に訪れた宮脇を追う。 宮脇の殺害を企てた真鍋は警察に確保され、それを振り払い事故死。 克二から宮脇はウィルス保持者ではない事が知らされ安堵したのも束の間、葉月も共犯の容疑者として鈴森に逮捕される。


克二が岸川の遺書捏造に気付き、葉月は釈放される。 啓介の四十九日の後に、葉月と克二の再会。 宏の墓前で公子と葉月の再会。 実家に戻り父との再会。


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