赤い指

東野圭吾・講談社文庫

東野圭吾にしては枚数が足りないか。ちょっと消化不良。
タイトルにもなっている謎解きが、あまりストンと落ちないのと
「実は」マーちゃんの携帯が…と言うネタ証しなど、ちょっと強引な気がする。
痴呆老人を介護していた政恵自身がいつの間にか痴呆老人として登場した時も
急すぎる展開だなぁと思ったし。
その辺り、枚数かけてたらもう少し念入りな伏線になったのかなーとかね。

と思ってたら、これは加賀恭一郎シリーズの7作目なのね。
過去6作を堪能してれば別の味わいもあったのかな。
恭さんは将棋相手との別れも済ませ、次シリーズでは一回り大きくなって再登場なのかな。

加賀家、松宮家、前原家。
どこにでもある普通の家族に見えて、いろいろ当人たちにしか分からない闇はあると。
家族のあり方、そんなテーマなのかね。
別に無理してテーマを求めなくても良いのだけどね。

(10/03/27)


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