知人の書評で気になり、図書館でようやく見つけた1冊。
あぁ、こう言う近未来ネタだったのか。どこか「完全なる首長竜の日」を思わせる。
少子化が叫ばれる昨今、子供は人類皆の宝。
読後感が晴れ晴れとはしないものの、考えさせられる1冊ではあった。
生命を奪った罪は生命を生み出す事で贖う。何と功利主義な事か。
生命って損得じゃないと思うのだけどね。代替えのきく消費財では無い唯一無二のモノ。
時代と共にその価値観が変わるとしても。
殺してみたかった、という理由で殺人が起きてしまう時代。
例えばこの本を読んで生きる事の意味を少しでも考えてみたら、何かが変わるだろうか。
短編集の中でも、もっとも短い「余命」が一番濃厚だったかも。
先の3つで世界観がしっかり確立された上で、死に方にまで流行りやセンスを語る。
どんな世の中にも、問題はあるよね。