直前に読んだ本が陰鬱だっただけに、これくらい分かり易い本はありがたい。
自分もアラフォーであり、組織の中での位置づけを省みるに、仕事の上でのピークと言う話は身をつまされる。
もしも自分がスポーツ選手だとして、この年齢まで契約を更新してもらえるだけの活躍をしているか、甚だ不安だ。
サラリーマン万歳。
スター選手と、凡百の選手。それぞれの立場で見える者、感じる事は異なるのは止むを得まい。
そして、それが交わり合う時、素直でいられないのも仕方あるまい。
また、同期というポジションが気を許せる面もあり、最大の比較対象であり、やっぱり仲間なのはどの社会においても同じだろう。
堂場瞬一のスポーツ小説コレクションは他にも何冊か読んでいるけれど、いずれもシンプルで良いやね。
恩田陸みたいに醸し出す雰囲気を楽しむのとも違い、直球勝負を楽しむ感じ。
読書もある意味スポーツなのだ、と言わんばかり。
たまにこういう1冊を挟むのも良いもんだ。