満願

米澤穂信・新潮社

久しぶりに行った図書館で5冊まとめ借り。最初に読んだのは、やはり米澤穂信。
そして期待を裏切らぬ安定感。短編集だったのね。この短さの中に、十分にストンを入れてくれる。
恩田先生のアイディア集のような短編集とは一味違うぜ。

●夜警
 木を隠すには、森の中。

●死人宿
 謎は解けた訳では無かった、後味の悪さ。

●柘榴
 母娘とはいえ、女性同士。

●万灯
 長者の万灯より貧者の一灯だっけか。これもストンの仕掛けが良かった。

●関守
 私はこれが一番気に入った。この短さでしっかり落とした。ホラー感も良い。

●満願
 表題作と言う事は、作者は一押しか?でも、これはやや我田引水。あの掛け軸がそこまで?

もうね、チャイとかコーヒーとかうかつに飲んじゃ駄目ね。
このダークな感じの米澤穂信カラーに外れ無しだな。満足、満足。

(16/08/09)


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