ラブ・ケミストリー

喜多喜久・宝島社文庫

幸せ満喫中のゼミ友・金澤氏ご推薦の1冊。

ミステリの部分は、何故だか直観ですぐにオチが読めた。
大事な人は序盤から、の法則を考えるとバッチリ。

理系ネタである有機化学については、無理に理解しようとはせずに
サクサクとテンポ感を味わう事にした。
“表”のヒロイン真下嬢の扱いが、結果ぞんざいなのが勿体ない。
岩館さんと言い、主人公と言い、身内で3組もカップルができる研究室ってリアルなのか?
神崎先生含めて4人も女性がいること自体がリアルじゃないよな。それとも東大ってそうなのか。

告白する勇気が出ない主人公のドキドキ感は手に取る様に分かる。うん。
やはり言う気は勇気。
私にもカロンが必要か。いや、カロンに頼って言わされている様ではダメだという主人公の覚悟こそ参考にしなくては。

最後の最後のオチ前の展開(寿命を譲り渡すとか)は、デスノートのパクリっぽくもあり
唐突なご都合主義を感じずにはいられないのだが、まぁ良しとしよう。
「このミス」大賞優秀賞受賞作というには、ミステリ色は薄いのだけどね。
お奨めしてくれた金澤氏に感謝するとともに、私も彼に追いついて幸せに与りたい。

(15/01/16)


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