「三月は深き紅の淵を」
第1章 待っている人々

	金子慎平 『3月』は圷から。作者は男として育てられた女(=麗子)。
	鴨志田  初老の巨漢。銀座の天麩羅屋の三代目。『3月』はバーの親父に借りて読破。
	一色流世 白髪ロン毛。英米文学専攻の教授。『3月』は長野に帰る学生N(その後失踪)から借り2部の途中まで。その後3部までは読了。
	水越夫人 銀髪の老婦人。『3月』は経営しているホテルに『小泉』が忘れていく。2部と3部だけ。
	鮫島巧一
	圷比呂央 焦げ茶のコーデュロイの帽子をかぶった後姿を目撃される
	梶野乙吉 一色の同僚 日本文学科の評論家。『梶野版』の作者。

p34からの大衆一律メディア化への反発
p61からの「面白さ」のスタンダード
p70からの第4部の紹介でまた便利すぎるマクロ視点の批判
p86の窓の外の風は〜風の話〜に呼応
p96からの読書は異質、ダイジェストやマニュアルでの画一化の批判

第2章 出雲夜想曲

	堂垣隆子 『3月』は高校の国語教師だった父から。
	江藤朱音 『3月』は今は亡き大御所作家から。作者は合作、処女作、女性
 	烏山響一 『畏れ』の作者
	???? 古びた帽子をかぶり、革のトランクを持って一番奥の個室へ。左目は義眼。
	佐伯嗣瑛 純文学の大家。
	両角満生 実家は染色業。元のペンネームは水無月弥生。
	斉藤玄一郎 文芸評論家。大学教授。
	只野弥生 両角の娘。脳梗塞の夫を残し失踪。

p128から朱音の主張する物語至上主義。
p161の朱音の本の生る木
p174から唐突に挿まれた鏡の描写はp210の鏡越しの朱音の煙草に火をつけるシーンの伏線?
p206の弥生の家の庭に桜の樹。〜風の話〜の目的も桜の樹。
p213の黒い揚羽蝶は第4章への伏線

第3章 虹と雲と鳥と

	篠田美佐緒 公立高校(西高)3年生 母親は大学教授。地質学
	林祥子   私立高校(志村女子高)2年生。
	穂積槙子  祥子の同級生。
	廣田啓輔  西高2年生。陸上部
	野上奈央子 美佐緒の家庭教師。西高卒。『3月』を執筆する?
	早坂詠子  西高1年生。美佐緒の美術部の後輩。
	稲垣史朗  美佐緒と祥子の父親。殺人を犯し自殺。

小泉八雲は???
【06/08/26加筆】252ページ、辞書からはみ出しているしおりに『帽子をかぶって両手にトランクを下げた男の後ろ姿』として登場

第4章 回転木馬

	回転木馬@
	「3月」の作者である私@
	アパートにいる私@
	回転木馬A
	「3月」の作者である私A
	松江を旅する彼女@
	「3月」の作者である私B
	松江を旅する彼女A     カラスアゲハ
	アパートにいる私A
	回転木馬B
	「3月」の作者である私C
	松江を旅する彼女B     映画「ジェイコブズ・ラダー」
	水野理瀬@
	松江を旅する彼女C
	水野理瀬A
	回転木馬C
	「3月」の作者である私D  本の生る木
	水野理瀬B
	松江を旅する彼女D     小泉八雲記念館
	「3月」の作者である私E  ストーリーの消費
	松江を旅する彼女E
	水野理瀬C         メンバー紹介
	「3月」の作者である私F
	水野理瀬D
	松江を旅する彼女F
	水野理瀬E
	回転木馬D
	「3月」の作者である私G
	水野理瀬F         バラ園のなかで女の子の死体を見つける。
	松江を旅する彼女G
	水野理瀬G         3本の塔
	松江を旅する彼女H
	水野理瀬H         告白ゲーム
	松江を旅する彼女I
	回転木馬E
	「3月」の作者である私H
	松江を旅する彼女J
	「3月」の作者である私I  回転木馬@
	松江を旅する彼女K
	水野理瀬I
	「3月」の作者である私J
	水野理瀬J         『3月』
	松江を旅する彼女L     つばの広い帽子をかぶった男。
	「3月」の作者である私K
	水野理瀬K
	「3月」の作者である私L	
	水野理瀬L         生きていた麗子 
	「3月」の作者である私M

	水野理瀬  2月の転校生  【果実では14歳、新3年生】
	  光湖  5年生(高2)。混血児。【果実では新4年生】
	  聖   6年生(高3)。【M工科大学への進学が決定している新6年生】
	  俊市  薫といとこ。  【テニスの上手な新3年生】
	  薫           【テニスの上手な新2年生】
	  寛   大柄。     【指揮者希望の新5年生】
	  黎二          【果実では新4年生】
	  麗子  去年の暮れに失踪した。男として育てられた女の子。
	  憂理  別の『ファミリー』の4年生(高1)。理瀬のルームメイト。麗子を連れ戻そうとしたが・・・
	


『三月は深き紅の淵を』

第1部 黒と茶の幻想 〜風の話〜

	旅(屋久島?)の途上の4人の壮年の男女が伝説の桜の樹を探しに行く途中に語られた様々なエピソード。
	・砂漠の外れの塔で三人の修道士が首を吊る話
	・霞が関の電信柱に小人の手形が付いている話
	・祭りの最中の密室状態の広場から子供たちの集団がいなくなる話
	・おばあちゃんの家の夜の話(奥の座敷に、黒い漆塗りの盆に柘榴の実が盛ってある)【以上 一色談】
	・毎日、夕方わざと障子の同じ箇所を破る老婆の話
	・白い馬の群れが浮かんで見えると言う鉄橋の話
	・「坊主めくり」というゲームの本当の意味
	・角のある赤ん坊の死体が埋められている教会の話
	・恐竜の骨の前で墜落死していた男 【以上 第2章本文より】

	室田利枝子
	  彰彦
  

第2部 冬の湖 〜夜の話〜

	失踪した恋人を、主人公の女性が恋人の親友と探す話。
	失踪した主人公が以前付き合っていた女性は死んだ。死んでいる彼女が発見された時、台所の流しに柘榴の皮が捨ててあった。
   

第3部 アイネ・クライネ・ナハトムジーク 〜血の話〜

	海辺の避暑地に家族とやってきた少女が生き別れになった腹違いの兄をさがす話。
	主人公の少女が別荘地の少年から受け取るポストカードの写真が柘榴。

   【06/08/26加筆】
    169ページ。第2章 出雲夜想曲の中で隆子が記憶していたアイネ・クライネ・ナハトムジークの記載について
    「聖」「黎二兄さん」「悦子」と言う登場人物が語られる。       


第4部 鳩笛 〜時の話〜

	一人称で進められる。イメージの原点となる少女。
	平凡な、他人のいいなりになる女性。

	*「常野物語 光の帝国」の『大きな引き出し』で猪狩悠介の初期作品に『鳩笛』があるのは偶然か?