弁護側の証人

小泉喜美子・集英社文庫

気になっていた1冊。図書館を諦めて、本屋の平積みから手を取った。
カバーの帯には道尾秀介の大絶賛とある。
なるほど、何かストンと落としてくれるわけだ。

正直言うと、期待値には届かなかった。
ネタバレになるので伏せるけれど、
要は冤罪の被告だと思っていた旦那を救おうと奮闘していた妻だったが、
一転被告に貶められ、実は旦那が真犯人だった、と言う点がストンなんだよね。

違うんだとすると、作者の仕掛けを十分に楽しめていない事になるね。

昭和30年代に書かれた作品なので、やや舞台設定にすんなり入り込めない点もあるけど
色褪せた感じが無いのは完成度の高さと言う事か。
絶版になっていたようだけど、日の目を浴びる事になったのは結構な事じゃなかろうか。
裏表紙カバーによれば日本ミステリー史に燦然と輝く、伝説の名作だそうですぞ。
クラシック作品も偶には良いね。

(13/08/17)


茶色い本棚(国内作家)へ戻る

私の本棚へ戻る

タイトルへ戻る