今日から余生だ
このフレーズが印象的だった。
佳境を過ぎてから、終盤の物語の畳み方が端折り過ぎな気がするけど、ラストは乙。
一度、Jr.とアンとを離しておいてからの7章への入り方とかも、巧いよね。
結局、好きなんだな。辻村深月の作品。
もはや辻村テンプレートと言うべき、学園虐めネタ。
辻村深月って、よっぽど屈折した学生時代を過ごしたんだろうな。
前半の物語の山場である小林アン、成沢倖、斉藤芹香と言う3人の女友達の愛憎は、
きっと女の子視線ではよく書けてるんだろう。
当人が気付かないような、ちょっとしたきっかけで外し、外される。
女の子の世界は大変なんだね。残念ながら本当の意味では伝わってこない。
辻村作品は、どうしても疑いながら読んでしまう。小林アンは実は男性でした! …は違ったか。
サクちゃんと津島はいったい何だったの?
チヨダ・コーキがチョイ役で出てくる事で「スロウハイツの神様」とつながっててニヤリ。
小林家の母娘の確執は「ゼロ・ハチ・ゼロ・ナナ」と似てるし、
ショーグンJr.との秋葉原小旅行は、「名前探しの放課後」を彷彿とさせる。
勉強して、勉強して、進学した私服の進学校も、どこかの物語とつながってる?