残り全部バケーション

伊坂幸太郎・集英社

犯罪請負人 溝口と、その歴代パートナー岡田、太田、高田の物語。
毒島への復讐譚でもあり、ラストに向けてのどんでん返し大会は面白い。
あそこで幕が切れる物語だからこそエンターテイメントなのであって、
あの先はどちらの結果だったにせよ、結果は蛇足でしかない。

ミクロからマクロへ織り成す手腕に関しては、堂々たる安心感。
ただし、読み手が慣れてくると、仕掛けを気にしすぎちゃって、意外性に乏しいかも。

だから、「あるキング」なんかは、ちょっと作風が変わってて良かった。
次は「SOSの猿」なんだけど、果たして?

(14/4/9)


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