図書館で見つけた辻村深月。ノベルスタイプで字も大きい。
進研ゼミに連載されてた作品の様で、対象年齢は推して知るべし。
辻村流のダークサイドは鳴りを潜めて、落ち着いた作品になってる。
ホンワカした物語。やや物足りないけど、仕方あるまい。
カバーイラストが完全に少女マンガで、電車の中で読むにはやや勇気がいる。
アキバ系のおっさんだと思われたんだろうな。まぁ、電車の中に居合わせた人に
どう思われようと関係ありませんが。
私にとって男子校での3年間はカラカラに乾いた季節ではあったけど
中学時代は生徒会長なんぞもやってみたり、それなりに中心人物として
「学校は俺のモノ」って感じで過ごしていたんだろう。
何も知らないお山の大将だった、若かりし頃の青い思い出だ。
とにかく一人じゃなかった。
毎日が楽しかった。もちろん悩みもそれなりにあったんだろうけど、基本楽しかった。
あの頃の友も、卒業して20年も経つと連絡が取れるのは僅かばかり。
それでも、あの当時の思い出は色褪せる事が無い。
人生にそんな時期があったよね、と思い出せるだけで幸せな事なんだろう。
そんな事を思い出させてくれた1冊。
やはり辻村深月は良い。
ちなみに、今回もカメオ。
立花先輩が探している本を借りた『入沼市立図書館』は
「スロウハイツの神様」でチヨダ・コーキが環のために寄贈した図書館と同じ名前。