光秀の定理

垣根涼介・角川書店

時代小説はあまり読まないのだけど、日経新聞に広告が載っていた頃から
日本史上のミステリーの1つである本能寺の変を扱っているとなれば話は別。
そう思って読み始めたんだけど、ややテイストが違った。
勝者の歴史では無く、二人の朋輩を通して苦労人・明智十兵衛光秀を描いた。

主人公の一人である愚息という坊主が仕掛ける二つの賭けのカラクリは看破する事ができなかった。
何かモヤモヤとした違和感を感じたのみ。頭のキレが悪くなっている証左だ。

織田信長が本能寺の変で倒れることなく、天下布武を敷いていたら本当にどんな世界が待っていたんだろうね。
奇しくも今年の大河ドラマは彼らの世紀でもある。しばらくはこの物語を思い出す事になるんだろう。

自分の頭でよく考えろ、というメッセージはいろんな本を通して伝わってくる。
そうなんだけど、それが難しいのよね。

(14/6/1)


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