平野夢明の「ダイナー」に似てるかな。とても暗い。読後感は良くないからお奨めはしない1冊。 大野・中野・小野・高野と名乗る奴隷商人たちの素性は分からず。 謎だらけだし、奴隷市場のリアリティも感じられないし、登場人物の心の揺れが描かれるけれど それも共感できるかと言えば、そうはいかない。 エログロを極めてる訳でもないし。何だか不思議な1冊。 あとがきにあるように、世界の富の不平等を嘆くのがテーマなのだとしたら、もう少し別のアプローチの方が良かったかもね。