贖罪の奏鳴曲

中山七里・講談社

妙に三文字姓の登場人物が多いのは、何かを狙ったのかな。
曰くありげな悪徳弁護士の法廷モノ。事件の真相が終盤に二転三転するのは確かに面白い。
ただし、全体的に強引な気がする。

過去を振り返っている中盤のエピソードは、御子柴の為人を語る上で必須ではあるんだろうけど
その割には島津さゆりのピアノなんて比重が軽くないか。あれは必要?
人としての心を取り戻すのに、音楽を使うあたりが中山七里テイストと味わう事もできるけどさ。

キャラクターがたくさん出てくるんだけど、どれもこれもパッと出ておしまいみたいで
愛着を持つだけのゆとりが無いのが残念。

(13/05/02)


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