都会のトム&ソーヤ

はやみねかおる・講談社文庫

テンポの良い展開、悪くない。
石田衣良のIWGPシリーズに感じが似ている。
ちょっと浮世離れしているキャラ設定ではあるけれど、冒険譚だと言うならそれもまぁ良いだろう。
シリーズ1作目と言う事で、思わせぶりなところで次に続いているので、さっそく2作目を読み始めよう。

(15/04/13)

と言う事で、ここから(2)乱!RUN!ラン!
軽妙な文体は相変わらず結構なことなのだが、何か浅いのね。
竜王・内藤コンビが無敵コンビとして、栗井栄太の仕掛けた謎をクリアするんだけど
リアリティ度外視でドンドン冒険小説まっしぐら。
何が一番引っかかるかと言うと、サバイバル局面で手持ちの材料を工夫して切り抜ける演出は
よく分かるんだけど、デパートのシーンなんて商品を拝借するのも、ゴミを拝借するのも
結局は手癖が悪いという点では一緒。ゴミなら良いのか?って自己欺瞞でしかないから。
冒険小説だから、冒険シーンばかりでハラハラ、ドキドキを楽しめば良いんだろうけど
IWGPシリーズにはあった日常のリアリティが無いんだね。
栗井栄太=クリイエイタ=クリエータ って、オチの浅さもあんまりだよね。
彼らの「実は」ってキャラ設定も、何だか哀しすぎるくらいに取って付けた感がある。

(15/04/19)


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