ZOKU/ZOKUDAM

森博嗣・光文社

「ZOKU」
面白くは無い。
あまりストンと引き込まれない舞台設定と世界観。
明らかにガンダム世代への挑戦なんだと思うが、今ひとつ。
「ZOKU≒ZAKU」ではなく、「ZOKU=族」なのか!?
暴振族に、暴図工族に、暴笑族に、暴占族に、暴色族…
半分は読者にストレートに語りかける筆致は嫌いではないし、
キャラもそれなりに立ってるのだけれど、読んでてあまり楽しくない。
結局、のめりこみ感が不足している。

ラストの黒古葉善蔵と木曽川大安の関係って、驚くべきオチだな。こんなん有りなのか?
買って読んだとしたら激怒だと思う。
野乃が揖斐のために着たドレスを汚されて涙するシーンとか、
彼女の小さな恋心がこのシリーズの中で唯一普通の小説っぽいと言うか、良いスパイスになってる。
阿波長官、貝沼長官補佐、庄内承子。この辺のキャラは再登場があるのか?
図書館でまとめて借りてきてるので、一応シリーズ作をこのまま読み進める。

「ZOKUDAM」
ロミとケンの出会いのシーンと言う事は、「ZOKU」よりも過去のエピソードなのか?
微妙に両陣営の役割が反転している意図は明かされるのだろうか?
バーブ・斉藤とロミ・品川の出会いは、「ZOKU」にも「ZOKUDAM」にも出てくるのだけど、
どちらが最初の出会いなんだろう。
あぁ、そうか。これはパラレルワールドなのか。
一応、申し訳程度に木曽川と黒古葉も出てくるけど、ほとんどは揖斐&野乃とロミ&ケンの物語。

2冊通して読んだ感想。「だから、何なんだ?」
各章のタイトルは好きだけど。

(09/12/13)


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