三国志

横山光輝・潮出版社

やっぱ男のロマンって感じですか?
私は蜀贔屓なんですが、皆さんはどうでしょう。
一番良いのは趙雲でしょう。劉備・関羽・張飛亡き後、孔明を支えた人物。
まさに勇猛果敢、まこと武士の鑑ですよね。
他に好きなのは馬岱とかね。渋いでしょ。もちろん孔明も好きですよ。
ただし、田中芳樹の指摘にあるように、中国全土を支配した策士は歴史上
多々いますが、孔明はそれを成し遂げることが出来なかったという事実は
彼の軍師としての才能の限界を物語っているのでしょう。無論、部下に恵まれなかった
等の擁護論もあるかと思いますが、それも時の運。運は大きいですよね。
それでも、「天才」の代名詞ともいえる諸葛孔明はたいしたもんです。
30万の軍勢で100万の司馬忠達に互したのだから。

で、歴史上の常ですが、王朝の二代目って悲惨なんですよね。基本的に創始者って
長生きして二代目の活躍する暇なんて無いんですよ。生え抜きの部下が生きてたりして
全ては前例踏襲で行くから二代目の個性なんてあんまりでないし。
そこに行くと三代目は有名な施政家揃いです。創始者の理念に沿って、なんて
スローガンでね。

おっと、余談か。蜀のついてない所は、割と期待できた二代目がことごとく
命を絶ったことですね。先ずは劉封。彼の刑死がすなわち劉禅を蜀の二代目に
せしめたのですから。やっぱ現場を知らない者がトップに来ると悲惨です。
関羽や張飛の後継者である関興・張包の病死も痛いしね。無念だろうな。
趙雲や孔明の息子はパッとしないしさ。

でも、マンガで歴史に触れられるってのは良いと思います。
手軽に興味持てるじゃないですか。私はマンガから多くの知識・興味を
もらってるので、マンガの力は馬鹿に出来ません。
実際、漢文の勉強をする際にマンガの「項羽と劉邦」を読んでた友達もいましたよ。

(97/10/19)


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