小学校からの親友


私が誰かの一生の友達であるとして、
私はその人を見落としたりすることあるんだろうか。
それとも、彼女があまりに冷たい人なのか。ただの縁か。
全盛期はいつも一緒にいた。休み時間も放課後も、帰ってからも長電話。
よくある女の子同士の仲良し。
小学校から中学校へ上がるときは、
中学校は8クラスもあるから、絶対同じクラスにはなれないって思ってたのに、
安いドラマのように私たちは同じクラスに入っていた。
ずっと仲良くしていたのに。
私は転校してしまう。引越しの日、彼女は見送りに来なかった。
後で、といっても本当に10年もたった後でわかった事だが、生理痛だったらしい。
見送りに来なかった彼女に私は手紙が出せなかった。
1年間位。
その後なぜまた彼女と仲良くなったかは忘れたけど、
あの引越しの日のことはうやむやに、その内見えなくなっていた。
また、青春と呼ばれる期間を一緒に過ごしていた。
私たちは大人になり、彼女の方が先に結婚式をあげる。
当たり前すぎる24才の時の事。子供の頃からずっと一緒だったから感動した。
彼女は結婚して北海道に住む。遠く離れたけどまだ仲良しでいた。
1年と少しして彼女は子供を産んだ。
この時も子供の頃から一緒にいた彼女がひとつの生命を無事に誕生させた事に感動した。
それから、1年ほど後、私も結婚する事になる。
彼女は北海道に住んでいて、私は大阪で式をあげる。
彼女には1才になる子供がいてとても大阪まではいかれないという。
いつかと同じように私は彼女に電話も、手紙も出せなくなってしまった。
いまでも仲良しなような年賀状は続いてるけど。

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