やさしくて高貴な彼


久しぶりにとんピーさんに会った。夢を見ただけだけど。
相変わらず小さな目をいっぱい開いて話し掛けてきた。
まだ神田の「がんこ」にいるらしい。
なぜか、頭が薄くなってた。というより、夢の中では昔から薄かったことになってて、
「全然すすんでないね。よかったよかった」
なんて言ってあげてた。本当は薄くなかったはずだけど。

彼はあの頃も私のする事全部
「しょうがない事するなぁ。」
という顔でわたしの面倒をさりげなく見てくれてたのだ。
夢の中でも
「なんで、俺じゃない所で結婚してんだよ。だめだなぁ。」
って終始こちらに投げかけてた。
にこにこしながら、私を叱っても私は全然聞きゃあしない。
君の所に行かなかったのは君が引き止めておかなかったんだ。
たまには強い口調で叱らないとだめなんだよ。
私のとる行動は全て「しょうがない事」だったね。
私の友達もみんな「しょうがない連中」だったね。
私はいつも君のレベルまで届こうと努力してたんだ。
おかげで今はこんなに高い所にいる。
見えているわけじゃないけど、もしかして君はまだそこにいるのかな。

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