さっき出来たお友達


さっき出会ったお友達。
新しい友達がまたできた。
私達のサークルにひとりで入ってきた。
最近、インタネットのおかげで急速に友達が増えている。
インタネットで出来た友人達は短時間で深いつながりが芽生える。疲れていた。
自分をさらけ出す行為というのも、人間を壊してしまうんだなぁ、と考え出していた。

このサークルにも、たまには、新しい人が入ってくる。
ほとんどの場合は二人以上で入ってくる。
サークルとか言う物には既にその中でのつながりが強すぎて、
なかなか、一人で参加するのには勇気がいる。
私達は昼食をとるタイミングがみんなとずれてしまって、
各々、ひとりぼっちでお弁当を食べるはめになるところだった。
お弁当を持ってうろうろしてるその子に
「もしかして、落ち着く場所探してる?」
声をかけてみた。私もひとりで食べずに済むのでホッとしたが、
その子もうれしそうに答えてくれた。
どうやら、この子は私を年下だと勘違いしてるらしい。いつもの事だけど。
「彼氏はここには来ないの?」
開けっぴろげな質問もする子らしい。
「うん、奴はこういう事はしない。っていうか、結婚してるんだけどね。」
案の定、「えーっ!?まじ?おいくつ?」
ここからの展開はいつも楽しみ。
手品師は、ホントは種明かしの瞬間が生きがいなのではないだろうか。
「9だよ。」
「...19っすか?」
(ほれ、敬語使うだろ?)

その子は私より4つ年下。
昼食の後に過ごした半日で、取って付けた敬語ももう使わなくなってくれたし、
「恥ずかしい話なんだけどね、ネット中毒で...」
という私に
「みんな、あるんじゃない?そういうの、なんかしら。罪悪感が一番よくないんだよ。」
と言ってくれた。かる〜く、言ってのけてくれた。

夕方、みんなで豚汁を食べた。冬にはスキーツアーをしようって話しながら。
私はスノボができるゲレンデにしろ、と訴えていた。
大丈夫、私のわがままはいつもかなえられる。
帰り道、どうしようもない寂しさに襲われた。
みんなで、楽しく過ごした後のこの帰り道。
世の寂しがりたちはこれがいやでひとりでいたがるのだろうか。
とにかく、いやだった。すぐ終るはずだって言い聞かせながら帰った。


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