全港湾労働組合神戸地区協議会


   

組合訪問 No.36

2003年1月25日号

全港湾労働組合神戸支部
本四闘争、ユニオン結成で元気 

 地区労は12月17日、勤労会館で全港湾神戸支部との交流会を行った。全港湾からは馬越委員長、神田・北川内副委員長、池内書記長、板谷本四分会書記長。地区労からは前田議長はじめ6人が出席し、仕事や日常の活動について交流を深めた。

 

★職場と組合の紹介を。

 

 職場は港湾から運送・トラック業種など個人加盟による26分会で神戸支部を構成しています。震災の影響で組織の減少がありましたが、トラック職場やユニオン分会の結成によって組合員を拡大してきています。港湾の現場の勤務時間は午前8時30分から午後4時30分となっています。
 新規採用がほとんどなく、青年部層が増えない中で、支部の方針としては60歳以上の雇用の継続に力を入れています。また、女性も少なく、派遣労働者が増えてきています。

 

★春闘では集団交渉をしていると聞いていますが。

 

 春闘では毎年賃金アンケートを実施して、賃上げ要求や生活実態などを集約しています。02春闘は「定期昇給のみ」が多く、一部のプラス(賃上げ)にとどまり、厳しい闘いとなりました。
 交渉は関西地方本部で統一要求を掲げて、すべての分会が出席して集団交渉を行っています。ここで妥結できない場合は支部役員が分会に入って交渉を行うことになります。一時金交渉は、支部単位で交渉します。昨年までの一時金の減少傾向に対しては夏の一時金で歯止めをかけ、冬はプラスに転じることができました。
 賃金体系の配分は組合側が作成し、定昇については今日までの是正要求の結果、一律としています。

 

★日常の活動や課題は?

 

 執行委員会は年間で9回程度開催します。組織・教育文化・青年などの専門部があり活動をすすめています。支部主催では2ヶ月に1回の退社後の学習会を行っています。
 組織の拡大やユニオン分会の結成、本四分会の闘いなどで支部全体の元気が出てきています。運動の課題として「地域の連絡会議づくり」や「組織の拡大」「同業種間の交流」などに取り組んでいきたいと考えています。

 

 

 本四分会からは、闘いの経過と裁判闘争の現状、そして、解雇された3人の社会保険復帰が報告されました。

【 教宣部長  芝英機 】  


組合訪問 No.31

2002年5月15日号

全港湾神戸地区協議会

300人超す集団交渉 

 神戸地区労常任委員会は4月22日、港湾労働者第一福祉センターで、全港湾神戸地区協議会との交流会を行った。神戸地区労は、前田議長ほか8人、全港湾は馬越議長をはじめ鳥居・磯田・武田・永藤・北川内・戸崎の各氏が出席した。

 

★組織について教えてください。

 

 全港湾は中央本部と9地本、支部、職場単位の分会という構成になっています。全港湾神戸地区協議会は、82年より関西地本の神戸地域で阪神・神戸・築港・弁天支部で結成しています。

 

★組合員の主な仕事は何ですか。

 

 港湾荷役作業が中心であったが、機械化により3割程度に減少し、今はポートサービスが中心になり、輸出入代行、海上コンテナ輸送、水先案内業、バス会社など様々な仕事をしています。

 

★春闘の交渉は?

 

 毎年、300社ほどを一同に集め統一要求の回答を求める集団交渉を実施。メリットは、回答が低い会社も一定水準の要求が勝ち取れること。この交渉スタイルは、港湾荷役等が需給調整された上での認可料金であったので、その中で働く者に賃金差があってはならない事からはじまったそうです。

 

★安全衛生の取り組みは?

 

 過去には多いときで年間4〜5人の死亡事故がありました。全港湾は、労災保険とは別に障害の等級に応じて最高4千万支給させる給付金制度(企業補償)をつくらせました。これにより経営者が労働災害を起こすことが如何に高くつくかを感じさせる効果を得ています。

 

★他に全港湾の特徴は?

 

 厚生年金とは別に75才まで支給される港湾年金があります。これは、海上コンテナを止めるストを打ちながら勝ち取ってきたものです。また、多くの会社では社会保険は、企業負担7組合員負担3としてきました。


 今回の組合交流により、全港湾は港湾業務の変遷のなかで様々な仕事をもった組合員がいることや港湾独自の交渉形式、労災のほか、何より驚いたのは社会保険(厚生年金・健康保険・雇用保険)の使用者負担が7割としていることです。過去の春闘の中で、賃金だけに目を取られず改善してきた闘いに関心しました。

【 取坂 保 】   

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