2010年3月10日

春闘KOBE

No.2


   春闘KOBE
  国民春闘神戸地区共闘会議

  集え労働者
    底なし日本を変えるぜよ
      10春闘地域から

 

 

春闘討論集会

 

 

  「労働組合みんなのものに」

 

 

自分の組合でも話し合いたい

 

 

  3つの課題
@後輩に「伝えること」
A予定調和に陥らない
B他の仲間を支援する

 

 

 2月20〜21日、ひょうご地域労働運動連絡会主催の春闘討論集会がみのたにグリーンスポーツホテルで開かれ、県下から47人が参加した。
 岡崎議長(明石地労協)が、「政権交代したが、働く者を取り巻く現状は厳しい。働く者の思いを1つにして闘っていきたい」と春闘への意気込みを話した。このあと、春闘資料の提起を黒崎事務局長が行い、明石地労協・全港湾神戸支部・神戸ワーカーズユニオン・県職労神戸支部が春闘の取り組みを報告した。
 講演は「新しい労働運動を作ろう!10春闘をいかに闘うか」と題して、東京東部労組副委員長の石川源嗣さんが行った。石川さんは、「労働者のおかれている環境が変わった」と最近相談に訪れた労働者の貧困状況の実態や生活保護申請、過労死などの現状について話された。「戦後はみんな生活が苦しかった。今はモノを捨てる時代の中で『食べられない』『生活できない』ということが起きている。労働組合の希薄さ・力のなさが原因だ。今の労働組合は「予定調和」「形式主義」になっている。労働組合の原点は「労働者の怒り」「労使対決」。労働組合の原点に返ることが求められている、と話された。最後に、労働組合は相互扶助の組織。他労組の支援は買ってでも行けと言っている。実感することが大切。そのことが組合員の経験として生きてくると締めくくった。講演の途中で、2支部の組合結成から交渉や抗議行動の様子が納められたDVDが上映され、組合結成の緊張感と、労働者の誇りを傷つけられた怒りを経営者にぶつける交渉風景に新鮮さを感じた。

 

 

 

 

 

 2日目は、3つに分かれて分散会が行われた。@10春闘の準備・日程・要求・獲得目標、A組合員が集まる場づくり・学習をどのように取り組んでいるか、B「賃金」「均等待遇」をどう捉え、どう取り組んでいるか、をテーマに討論した。組合員の集まる場では、学習方法やペタンクやビーチボールバレーなどのレクを企画しているなど各組合の取り組みが報告された。
 2日間のまとめを青木議長(神戸地区労)が行い、@後輩たちに「労働組合の意義・歴史」をきちんと「伝えること」、A10年負け続けている闘いやってきたのに、ヒリヒリする春闘やってきたか、予定調和・形式主義に陥らない、B人のために生きる。他の労働者を支援する。他の人との関わりで人間らしくなる、と3つの課題を提起し、酒井議長(尼崎地区労)が団結ガンバロウで討論集会を締めくくった。

 

 

【教宣部 木村】  

 


 

全港湾神戸支部姫路伊藤闘争

 

 

毎週水曜日に座り込みで抗議

 

 

 

 

 労働組合を排除するために会社解散、全員解雇という卑劣な手段を労する伊藤興業に対し、職場復帰を求める全港湾神戸支部の姫路伊藤闘争は半年が過ぎた。集会やデモ、抗議と座込み、街頭ビラなどで卑劣な組合潰しと闘っている。他方、第1回地位確認裁判が1月20日からはじまり、2月25日に弁論準備期日。労働委員会も第3回の調査期日が3月1日と、法廷闘争も動き出している。
 姫路伊藤の仲間は解雇された9月30日が水曜日だったことから、毎週水曜日午前8時から1時間、会社前での抗議の座り込みを続けている。みなさんのご支援を!

 

 

 

震災とアスベスト シンポジウム

 

 

 阪神大震災から15年。1月16日、神戸市勤労会館で、「震災とアスベストを考えるシンポジウム」が開かれ、全国から300人が参加した。NPOひょうご労働安全衛生センターの呼びかけた実行委員会が主催したもので、市と県も後援した。
 第1部の基調講演では、国連ハビタット大使のマリ・クリスティーヌさんから、有害物質のない都市づくりの必要性が訴えられた。また、国立環境研究所の寺園淳さんは、粉じんを大量吸引した人の健康診断等の対策が必要だと訴えた。
 第2部のパネルディスカッションでは、@アスベストマップの作成やマスクの備蓄の必要性が提起がされた。
 翌17日の午前中、神戸マルイ前でマスク支援プロジェクトの宣伝を行った。

 


 

  春闘ボウリング大会

 

 

市職労北が連覇

 

 

 

 

神戸地区春闘は2月10日、神戸六甲ボウルで春闘団結ボウリング大会を開き7組合16チームが参加した。地区春闘の取り組みとしては女性、若者が多く参加するのが特徴だ。
 今年の熱戦を制したのは、昨年に引き続き市職労の北区役所Bチーム。昨年よりも4ポイント上まわっての連覇となった。二位は全港湾築港支部チーム、三位は職労・北神出張所チーム。また、市職労北Bチームの田原博さんが376点をたたき出して、個人優勝した。
 結果的には、飛び賞も市職労北が総なめしたが、賞品も好評で、順位に関係なく、表彰式は大いに盛り上がった。

 

【団体】

組合名 チーム名
 市職労  北区役所B 919
 全港湾  築港支部 871
 市職労  北神出張所 855
 国労保線  保 線 820
 市職労  北区役所A 793
 ユニオン  互助サービス保険課 740
 ユニオン  医療生協ヘルパー 730
 全港湾  大阪湾パイロット 723
 全港湾  富士テクノ2 713
10  社会保険労組  社 保 712
11  全港湾  義勇海運1 707
12  郵政ユニオン  郵政ユニオン 664
13  全港湾  義勇海運2 660
14  油料検定労組  油 検 653
15  全港湾  富士テクノ1 615
16  ユニオン  互助サービス旅行課 585

【個人】

氏名 チーム名
1  田原 博  北区役所B 376
2  神崎啓太  北神出張所 354
3  楠田 稔  築港支部 347
4  森下奈美  互助サービス保険課 344
6  田伏準一  社 会 317
10  深江安博  北神出張所 283
14  谷 美佳  北区役所A 277
15  橋口輝夫  北区役所B 275
20  菊池 亘  大阪湾パイロット 260
28  松尾 健  保 線 236
30  大川篤志  油 検 232
35  土井信征  義勇海運1 209
40  坂口直也  互助サービス旅行課 191
41  青山大樹  油 検 187
BB  畑中 環  互助サービス旅行課 154

 


 

 世界の非常識 

 

 

日本の賃金格差

 
 

 個人消費の低迷や貯蓄率の減少が目立っている。勤労所得が減少しているからだが、大企業が史上最高益を更新した02〜08年の景気拡大期にも目立った賃金改善がなかったからだ。同じ時期、欧米の労働者は物価上昇を上回る賃上げを勝ち取っており、日本の春闘の低迷ぶりは明らか。
 経団連は、かつて「日本の賃金は世界一」キャンペーンを展開してきたが、購買力での比較など労働組合側からの反論に、「先進国でもトップクラス」とトーンダウンし、最近ではそうした主張も聞かれなくなった。
 日本の賃金が低い理由の一つは、企業規模で大きな格差があり、中小企業の賃金が不当に低く抑えられているためだ。近年、その格差が拡がる傾向にある。
 他方、賃金の安い非正規職労働者が増えたことも、日本の賃金を大きく低下させている。非正規職化は各国共通の現象だが、日本では、パート労働者の賃金はフルタイムの半分以下でしかない。こうした低賃金労働者がこの10年間に590万人増え、今や3分の1以上になっているのだから下がるのは当然だ。
 欧州では「同一労働・同一賃金」の原則にもとづいて均等待遇が行われており、最低賃金の水準も日本とは段違いに高い。

 
 

企業規模別の賃金

 
企業 規模 1〜9 5〜29 30〜99 100〜499 500〜999 1000〜
    52.8 63.4 76.0 88.6 100
企業 規模 1〜9 10〜49 50〜249 250〜499 500〜999 1000〜
アメリカ 56.6 59.5 70.7 78.7 86.5 100
イギリス 89.4 95.5 104.0 108.0 107.1 100
ドイツ 64.6 73.0 81.0 88.0 90.9 100
フランス   81.6 85.7 92.2 96.0 100
イタリア   76.9 91.6 99.9 102.8 100

 

 

フルタイムに対するパート賃金の比率

 


 

  対区要求

 

 

  道路改善工事が実現 

 

 

   東灘地区会議  

 

 

 

 

 東灘地区会議が08年の対区要求で求めた「国道2号線住吉側東岸北角(水道局前)の道路改善」工事が年末に完成した。交差点北側が坂道で車道の雨水溝が小さかったため、雨が強いと車道から歩道に流れ込み歩きにくかったのが改善された。

 

 

 

 

 

 

 


 

 全港湾神戸

 

 

支部の討論集会

 

 

 全港湾神戸支部は2月6〜7日、みのたにグリーンスポーツホテルで春闘討論集会を開いた。この集会には築港支部・地区労からも参加した。1日目は支部の春闘方針提案、姫路伊藤分会の「解雇撤回闘争を闘って」、そして、「全港湾はいまどこにおり、これからどこに進むのか」と題した問題提起がされ、その後専門部からの報告・質疑応答がされた。2日目は、@交通・運輸・その他職場、A港湾部会発足に向けて、B次世代が創る神戸支部の3つに分かれて討論し、規制緩和や不況で売上が大きく落ち込んでおり去年以上に厳しい状況にあるが、1万円の賃上げ要求を掲げ、10春闘を“世直し春闘”として取り組んでいくこと、そして、新たな部会の発足や青年部の結成などが確認された。

 
 

【 日野 】  

 

 

 

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