2009年9月7日

神戸地区労

第281号


地区春闘総括

 

活動家減少、団塊世代の退職、組合弱体化、企業内化

 

 

  組合再生 いまこそ地域へ

 

 

経験大切に、交流を育む  

 

 

 神戸地区春闘は8月4日、単組・地区会議代表者会議を開き春闘総括を行った。
 1月15日に地区春闘を結成。春闘のシンボルマークと合言葉には8組合84点の応募があった。2月3日に春闘講演会を開き、「世界金融危機と私たちのくらし」と題し大阪産業大学の本山美彦教授から講演を受けた。
 年初からユニオンの闘いが続き、田崎真珠の希望退職問題、中国人実習生の奴隷労働問題では、会社前、駅前での繰り返し抗議宣伝活動が取り組まれた。
 2月10日の団結ボウリング大会には8組合19チームが参加。2月21日〜22日県連絡会の春闘討論集会には神戸から7組合21人が参加した。各地区から活動報告のあと、「グローバル恐慌下の09春闘の課題と闘い」と題して要宏輝さんから講演を受けた。翌日はグループに分かれ、春闘期の取り組み、組合員の集まる場作り、兵庫での派遣村づくりについて討論した。
 第V期を迎えた「地区労COM。」は、2月25日に西直子さん、5月13日に綱本勝さん、7月22日に正木紀通さんから問題提起を受け、その後グループに分かれて討論・交流した。
 区長交渉は、2〜5月に、北・灘・垂水・長田の4地区で取り組んだ。
 3月14日に中央港湾センターで開かれた「兵庫たたかう仲間の集会」には過去最多の266人が参加した。
 3月18日、ひょうご労働法律センター主催で「09年春−雇用破壊の春の嵐 立ち向かっている労働者たち」をテーマにセミナーが開かれ、自治体のアウトソーシング問題、外国人研修・実習生問題、製造業派遣、請負問題、組合結成などの報告がされた。
 3月19日、郵政労働者ユ二オンは非正規労働者の待遇改善を求めて灘局で初の時限ストライキをおこなった。

 

   
 

 5月1日、「フツーに働きたい」をテーマに第14回被災地メーデーが開かれ1000人が参加した。
 5月30日、ひょうご労働安全センターが総会を開き、「過労死、過労自殺問題をどう取り組むか」と題し、松丸正弁護士が記念講演した。
 6月13日、兵庫県パートユ二オンネットワークは総会とフォーラムを開き「誰かが声を上げれば誰かが駆けつけるネットワーク」を確認した。
 6月30日、対市交渉を開き4組合17人が参加し、対市要求の回答について質疑応答した。
 今春闘期の取り組みとして、ユ二オンで「働く仲間のたすけ愛基金」を設け、「定額給付金をワーキングプアの支援に」と呼びかけ、まだ金額は不十分だが、活用も始まっている。
 この数年、各組合の取り組みへの参加が減少しているが、団塊の世代の退職とともに労働組合の弱体化、企業内化が顕著であり、地域の問題や市政への関心が薄れている。いま、各組合がその対策に本腰をいれることが必要だ。
 組合運動の基礎的な知識、活動経験のない組合員、役員が増えている。1つひとつの取り組みの中でぶつかった経験を大切にし、総括をしっかり行うこと。個別組合の中では不十分な経験も、地域の中では経験やそれに対する活動のヒントを持つ人が少なくない。交流こそが問題を乗り越え、新たな元気をつくるカギになるだろう。

 

 

全港湾 姫路伊藤分会

 

 

 怒 り の ス ト 

 
 

 
 

 8月19日、全港湾神戸支部姫路伊藤分会は「9月末会社解散・全員解雇」の通告を受け、全港湾・地域から駆け付けた70人で、7月16日に続く第2波ストライキを打ち抜いた。
 不誠実な姿勢をとり続ける伊藤運輸に対し全港湾の闘う決意を知らしめた行動となり、ストライキの報告集会では、姫路伊藤分会の仲間が不安を訴えながらも闘う決意を述べ、万雷の拍手を浴びた。
 (株)伊藤運輸ではサービス残業や事故弁済などが当然のごとく横行し、従業員に対する役員らの横暴も綴り返されていた。今年3月に、違法で非民主的な職場を是正しようと組合が結成されたが、当初は団交に応じるどころか電話も一方的に切ってしまう有様だった。しかし数度の抗議行動により、団交に応じるようになって一定の改善もすすんだが、6月に入って、会社は「未払い賃金どころか、業績が悪く大幅な合理化(休業と賃金2割カット)か会社解散しかない」「親会社である伊藤興業はやって行けるし『会長一族の飯の種』なので続ける」と回答。全港湾が結成された伊藤運輸だけを切り捨てようというものだ。

 

 

 

 

 

 全港湾神戸支部は、姫路伊藤分会の仲間が「全港湾で分会を結成してよかった」といえる日まで、共に闘って行く。みなさんのご支援をお願いします。

 

 

【 全港湾・日野隆文 】  

 


 

 

 

 8月26日、神戸ワーカーズユニオンは、誠実交渉を行わない花野と坂井化学工業に対して、半日行動を行った。

 


 

 第V期地区労COM。 

 

 

「仲間との距離」

 

 

第4回正木紀通さん(元住友ゴム労組) 

 

 

 

 

 7月22日、地区労COM。第4回が開かれ、3組合20人が参加した。住友ゴムで差別を受けながら闘い、退職後はアスベスト問題に取り組み、退職者にも交渉権があるとの地裁判決を勝ち取った正木紀通さんが問題提起した。
 1959年に住友ゴムの前身ダシロップに入社。当時は戦前の産業報国会の流れをくむ人たちが主になって活動していた。運動は盛んだったが、食べるための活動だった。その後、活動家が職場で影響力を強め、組合運動を広めた。冠婚葬祭から仕事まで、こと細かく組合が取り組み、絶対的な信頼を勝ち取っていた。
 しかし会社の介入によって、組合内部で労使協調路線と対決路線が相対し、大会が紛糾、成立せず、代議員制ヘ変更された。両勢力の代議員争いから全代議員が協調勢力に。労使協議会が組合役員を説得する場に使われた。
 活動家への賃金差別、過酷な職場への配置転換が始まった。高温職場で、高温緩和の換気口がふさがれるなど、いじめ・嫌がらせが綴り返された。同僚とお茶を飲む、雑談するなどもすべて記録され、勤務評価のマイナス材料にされる。職場は針のムシ口、出社拒否との闘いだった。
 活動家と一般組合員との溝を埋めるため方針を転換し、残業や休日出勤にも応じた。一方、労働法や安全衛生法の知識を武器に職場の環境改善に取り組み、組合員の安全衛生意識を変えさせ、仲間との距離を縮めた。
 賃金差別は16年で解消させたが、退職後の年金額には大きな開きが残ったままだ。
 昨年、配転された組合員たちの再開の場がもたれた。今年は参加者が倍に増え、旧交を温めた。
 二班に分かれてグループで交流したあと、青木議長がつぎのようにまとめた。
 最近団結と連帯の違いについて考える。団結というと組合員だけの権利を守る利権団体のイメージがある、連帯は立場を越えたすべての労働者をつなぐイメージだ。労働組合が力を発揮できるのは連帯するとき。単組、職場を越えた交流が大切だ。この地区労COM。で交流し、連帯できる関係を築いてほしい。

 

 

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