雇用保険 Q&A

 Q1 失業給付は、誰でももらうことができますか。
 失業したときのセイフティーネットとして「雇用保険」がありますが、失業保険(失業等給付の基本手当)をもらうためには、つぎの4つの条件を満たしていることが必要です。
●条件1 雇用保険の被保険者であること
(雇用保険法が適用されない人)
 ・65歳になった日以降に新たにその事業所に雇用される人
 ・1か月未満でしか働かない短期雇用の人、など。
(雇用保険に加入できない人の具体例)
◇法人の代表者◇生命保険会社の外交員…職務内容・給与の算出方法などでケース・バイ・ケース◇臨時内職的に雇用される人◇家事使用人◇昼間学生◇1週間の所定労働時間が20時間未満のパートタイマーなど
●条件2 一定期間以上、被保険者であること
(1) 雇用保険に加入していた期間が、会社を辞めた月以前の1年間に6か月以上あること
●条件3 「失業」の状態にあること
(1) 積極的に就職しようという気持ちがある。
(2) いつでも就職できる環境と健康状態がある。
●条件4 公共職業安定所に「求職の申込」をしていること

 Q2 Q2 解雇されたのですが、会社が雇用保険に入ってなかったので、何の補償もありませんか。
 雇用保険は、原則として、「労働者が雇用される事業」は、その業種、規模などを問わずすべて適用事業となります。*ただし、当分の間、農林水産業で5人未満の労働者を雇用する個人経営の事業は任意適用事業となっています。
 ですから、適用事業に働く従業員は、一部労働時間の短いパートや短期間だけのアルバイトを除いて、本人の意志に関係なく強制的に加入しなければなりません。
 会社が「加入していない」というのは間違いで、会社が「保険料を滞納していた」ことになります。このような場合は、過去に遡って加入し、保険料を納めれば、受給資格を得ることができますただし、遡及加入は最長で退職前2年までですから、勤続10年でも勤続2年の人と同じです。
 また、「解雇された」のであれば、解雇予告が30日以上前にされていなければ、「解雇予告手当」を請求することができます。

  Q3 正社員でないから入れないと言われましたが、正社員以外も雇用保険に加入できるのですか。  
●つぎの2つの条件を満たせば、雇用保険に加入できます。
(1) 1週間の所定労働時間が20時間以上
(2) 31日以上引き続き雇用される見込みがあること
●会社が手続きをしてくれないときは職安へ
 もしも雇用保険に加入する要件があるのに、会社が手続きをしてくれないときは、まず会社の担当者に要求します。
 どうしても手続きを取ってくれないときは、給与明細書などの雇用されていることを証明する資料を持って会社の所轄の公共職業安定所へ行きます。そこから会社へ確認請求をしてもらい、加入することができます。

  Q4 雇用保険の掛け金はいくらですか。
 65歳以上の人とその年度中に65歳になる人は、保険料は無料ですが、その他の人について、ボーナスもひっくるめた全部の賃金に、保険料率をかけたものが、実際に払う保険料となります。
一般の事業の料率

本人負担分

事業主負担分

0.6%

0.95%

 建築の事業や農業などの場合は、本人負担は0.7%になります。


  
Q5 失業給付はどのぐらいもらえるものでしょうか。

 給付日数は一般の離職者、就職困難者、特定受給資格者のそれぞれで異なります。また、給付日額は退職前の6か月にもらっていた賃金の額によって変わってきます。
 一般の離職者の給付日数(定年退職・自己都合等の退職者)

被保険者期間

10年未満

10年以上
20年未満

20年以上

年齢関係なし

90日

120日

150日

 特定受給資格者(倒産・解雇等の離職者)

特定理由資格者(有期雇用の雇い止め・正当な理由による自己都合離職者)

被保険者期間

1年未満

1年以上

5年未満

5年以上

10年未満

10年以上

20年未満

20年以上

30歳未満

90日

90日

120日

180日

30歳以上35歳未満

90日

180日

210日

240日

35歳以上45歳未満

90日

180日

240日

270日

45歳以上60歳未満

180日

240日

270日

330日

60歳以上65歳未満

150日

180日

210日

240日

 障害者などの就職困難者

被保険者期間

1年未満

1年以上

45歳未満

150日

300日

45歳以上65歳未満

150日

360日

 自己都合による退職の場合は、給付日数も短くなりますが、「給付制限期間」があるため、待機期間が終わった後、「1か月以上3か月以内の間で公共職業安定所の定める期間」支給開始が遅れることも知っておいてください。(ただし、その理由が正当なものと認められれば給付制限はされません。)

Q6 会社から何も送ってきません。受給するまでの流れを教えてください。
(1) 離職票  退職してから10日ほどで「雇用保険被保険者離職票」が発行されます。10日以上待っても届かないようなら、会社に連絡しましょう。それでももらえない場合は、会社を管轄するハローワーク(公共職業安定所)に申し出れば、職安から会社に連絡してくれます。
(2) 受給資格決定日  離職票が届いたら、早めにあなたの住所地を管轄する職安に行きましょう。
 (持っていくもの)@雇用保険被保険者離職票A雇用保険被保険者証B住所・年齢を確認できる運転免許書などC写真(縦3p×横2.5p)D印鑑E本人名義の普通預金通帳
 このとき、「○月○日の説明会に出席してください」と日時を指定され、「雇用保険受給者のしおり」などの説明書を渡されます。  (注意)基本手当の支給が受けられるのは原則として離職日の翌日から1年間だけです。手続きが遅れると、給付を全部受けられないこともあります。
(3) 待 機  受給資格決定日から7日間。離職理由にかかわらず、すべての人に課せられる待機期間。この間は、基本手当の支給対象になりません。
(4) 受給説明会  受給資格決定日から数えて1〜2週間後に指定されます。
 この説明会のときに、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を渡されます。
 「雇用保険受給資格者証」は、失業給付を受け取ることができる資格を証明するものですから、大切に保管し、職安に出頭するときは、印鑑とともに必ず持って行きましょう。
 「失業認定申告書」は「認定日」の度に提出するものです。
 説明会の終わりに「第1回目の失業認定日」の日時が指定されます。
(5) 第1回目の失業認定日
 説明会から2週間後(受給資格決定日から4週間以内)に設定されます。「失業認定」は、その人が確かに失業の状態にあるかどうかを確認するための手続きです。

  Q7 会社を辞めて扶養家族になったら失業給付はもらえませんか?
 妻または夫が他方の扶養家族になるということは、当分の間、働く意志がない(=失業の状態にはない)とみなされるので、失業給付を受給できないのが基本です。
 しかし、配偶者だけの収入では生活していけないので、パートやアルバイトなどの仕事を探している人の場合は、「失業の状態」にあるので、失業給付を受けることができます。

  Q8 6か月未満で解雇になりましたが、失業給付は受けられませんか。
 6か月未満であっても、それ以前に他の会社に勤めていて、両方の雇用保険加入期間をあわせた6か月が、後の会社を辞めた日から過去1年の範囲内であれば、条件を満たすことになります。
 ※ただし、自己都合の離職者の場合は、退職日以前の2年間に通算で12月以上必要です)

  Q9 就職が決まったら、失業給付はなくなってしまうのですか。
 所定給付日数のうち、まだもらっていない分(支給残日数)がたくさんある内に就職が決まった人もソンをしないように「再就職手当」と呼ばれる“祝い金”がもらえる制度があります。
 支給要件は「再就職した日野前日に支給残日数が所定給付日数の3分の1以上で45日以上あること」です。この場合、「支給残日数×30%に相当する日数分」の基本手当が一括支給されます。
 また、所定給付日数を3分の2以上残して再就職した人は、「早期再就職支援金」として「支給残日数×40%にそうとする日数分」が一括支給されます。
 (支給要件)
 ・1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いたこと
 ・待機期間が経過した後に職業に就いたこと
 ・離職理由に基づく給付制限を受ける場合は、待機期間満了後1か月間は、公共職業安定所または職業紹介事業者の紹介により就職したものであること など

 (支給要件)
 ・1年を超えて引き続き雇用されることが確実であると認められる職業に就いたこと
 ・待機期間が経過した後に職業に就いたこと
 ・離職理由に基づく給付制限を受ける場合は、待機期間満了後1か月間は、公共職業安定所または職業紹介事業者の紹介により就職したものであること など
 

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