安いカイトの改造
ホームセンターでスポーツカイトを見つけました。
そこには3種類置いていて価格は1,380円、1,980円、3,900円と手ごろです。
どれもハーフサイズでラインとハンドル兼ワインダー付きです。
そういえばフィールドに小さなカイトを持ち込み親子して奮闘しているのをたまに見かけます。
皆さんはどうも一番安いタイプのカイトを購入しているようです。
見ているとなかなか飛ばないのは初めて飛ばすという事もありますがカイトの構造も要因の一つではと考え、試しに改造してみる事にしました。
- 対象カイト
まずカイト選びです。3,900円のカイトはOSNAS製でそこそこの作り。
まぁ飛ぶだろうと今回はパス。
で、残った2種類のカイトを比較してみました。
商品名
| SUPER KITE MODEL SK-50
| SUPER KITE MODEL SK-55
|
価格
| 1,380円
| 1,980円
|
ロッド
| グラスファイバーのソリッドロッド
| 細めの中空ロッド
|
セール
| やや厚め 6パネル6色
| やや厚め 4パネル2色
|
サイズ
| (約)132 x 53cm
| (約)132 x 53cm
|
備考
| 台湾製
| 台湾製
|
ロッドはどの道入れ替えそうだし、セールは4パネル2色だとちょっと寂しい、
値段も安いほうがいい(やはりこれが一番かも)というわけで1,380円の「SK-50」に決定です。
- ロッドの変更
すべてのロッドとウィスカーは直径3mm、グラスファイバーのソリッドロッドを使用しています。
以前このカイトを見かけた時は、センタースパインがたわみセールの張りがよくありませんでした。
トップスプレッダー付近が平らになり風の流れが悪い感じがしました。
そこでロッドの強度を増すためにロッドを交換しました。
またリーディングエッジも少し固めのほうがいいのではと思い交換しました。
部位
| 変更前
| 変更後
|
リーディングエッジ
| φ3mmグラスファイバー ソリッドロッド
| φ2.5mmカーボン ソリッドロッド
|
センタースパイン
| φ3mmグラスファイバー ソリッドロッド
| AVIA .1570 中空ロッド
|
- ブライドルの変更
「SK-50」に採用されているブライドルは入門カイトによく見受けられるリングを使ったスタティックブライドルです。
使用しているブライドルラインはφ2mmくらいの黒い紐です。
この紐は割と太くコシがあるのでリーディングエッジやリングに結び付けている所はほどけやすい気がします。
ご存知かと思いますがカイトの傾きを調整するにはブライドルについているリングの位置を移動させます。
このカイトの場合、位置ズレを防ぐためかラークヘッド・ノットでリングを固定しさらに1回結んであります。
最初のセッティングが合っていれば問題ありませんが調整は面倒くさそうです。
(もっとも調整方法は取説に書いてなかった。)
今のブライドルはカイトのサイズの割りには太いし、調整もしにくいのでチームカイトに採用しているブライドルに変更しました。
長さは変更前のブライドルを参考に近い長さにしました。
部位
| 変更前
| 変更後
|
ブライドルタイプ
| スタティックブライドル
| ターボブライドル
|
材質
| φ2mmナイロン製黒い紐 + リング
| Laser Pro #150 ブライドルライン
|
コネクタ付近
|
|
|
コントロールライン付近
|
|
|
- ラインの変更
付属のラインはナイロン製のより糸で約36mもあります。
このてのカイトに付いてくるラインはよく伸びます。
初心者のオーバーアクションを緩和するためか、ただ単に安くあげるためかわかりませんが。。。
ですので、最初から使用する気になれずいつも使っているスペクトララインを使用することにします。
- 飛ばしてみて
強風(6m/sくらい)で試してみました。
ラインは90ポンド、約30mのスペクトララインを使用しました。
まずは改造前のノーマルです。
(違いが分かるようにと2機購入していました。1,380円様様!)
あまり期待していませんでしたが予想に反して意外といい飛びです。
ラウンチ時の風受けが悪くふらつくものの上昇して風を掴むといい感じです。
ターンもクイック。
強風だと若干フレームがたわんでいました。
次に改造したカイトです。
ブライドルの調整は適当でしたが丁度あっていたようですんなり上がっていきました。
ノーマルの時のふらつきは改善されたようです。ターンもバッチリ。
フレームのたわみはなくなりました。
ロッドの交換が効いているようです。
ノーマルの状態(カイト、ライン)では強めの風でないとラウンチに手間取り飛ばせない気がします。
風がよくても結構ラフに組み立ててあるので左右のブライドルが合っているか、カイトの姿勢は合っているかなどチェックしたほうがいいです。
最終的に厄介なのが伸ばしたラインの長さが合っているかです。
伸びるラインの長さを合わせるのは非常に面倒です。
- 飛ばしてみて その2
ド強風(10m/sくらい)で試してみました。
ラインは150ポンド、約30mのスペクトララインを使用しました。
ド強風下ではノーマル,改造版ともラウンチの風受けがどうのといったことは当然なくあっという間に上空へすっ飛んでいきます。
問題はフレームです。ノーマルも改造したカイトも飛びはするもののフレームはかなり歪んでいました。
ソリッドロッドでは強風域までが限界のようです。
- ド強風バージョン
Chan Zooのチームカイトをつくっているメンバーが密かにスーパーカイトをド強風バージョンに改造していました。
AVIA2100クラスの不要品ロッドでこしらえたカイトはしっかりしています。
セールを除いたブライドル、コネクタ、ウィスカーとすべて交換していました。
手に入れたセールの仕上がりが今一つだったらしく(左右のバランスが悪い)縫い直していました。
カイトの形状はトップおよびボトムスプレッダーをつめてややスリムにしてラフトを深くしてあります。
飛びは安定していますし、いい仕上がりです。
部位
| 変更前
| 変更後
|
コネクタ付近
|
|
|
ノック
|
|
|
Tコネクタ付近
|
|
|
- SK-55
千葉県野田市のスポーツ広場でスポーツカイトを楽しんでいる「Breeze」というクラブがあります。
たまに遊びにいってはいろいろとお世話になっています。
先日そこに遊びに行ったところ友人がSUPER KITE MODEL SK-55を手にしていたのでちょっと飛ばさせてもらいました。
最初、付属のライン(伸びるタイプ)で様子を見ましたがカイトは勝手にパタパタお辞儀して収まりがつきませんでした。
次に150ポンドのスペクトララインに変えたところ、お辞儀はしなくなりました。
やはりラインの性能も無視できません。
ライン交換後の性能はSK-50のド強風バージョンに近くなりますが、性能は劣ります。
(プライドルのセッティングでもう少しよくなるかもしれません。)
1,980円でSK-55を手に入れ、ブライドルを調整し、スペクトララインで飛ばせば結構楽しめそうです。