| 2002年10月2日 |
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「NFLのトレンドチェック」
早くも9月が終わりました。バイ・ウィーク(お休み)のないチームはシーズンの1/4の4ゲームを消化しました。毎年NFLはなるべくゲームが均衡するように、つまりファンに飽きられることのないように色々工夫しますが、それ以上に戦術、戦略の進歩は著しく我々を飽きさせることはありません。そんな2002年のNFLで気になった点をピックアップしてみましょう。 打倒セントルイスの新ディフェンス まずやはり今シーズンはっきりと分かるのは3-4ディフェンスを敷くチームが増えたということです。ボルティモア、ピッツバーグ、ヒューストン、アトランタの4チームが3-4ディフェンスを敷いていますが、以前と違いそれ以外のチームでも場面によっては3-4を敷いているようです。 この3-4と4-3については近日中にディフェンスのフォーメーションのところでさらに詳しく解説しますが、特徴的なのは3-4では常に両側のOLBがブリッツに入るのか、片側だけブリッツに入るのか、それとも入らずに3メンラッシュにするのか?QBが見破るのに苦労するという利点があるようです。但し本当に有効なディフェンスなのかというと、上記4チームが抜群の成績を残しているというわけではないですから、まだ結論を出すわけには行かないようです。 次に特徴的なのは「カバー2」ディフェンスです。これはゾーンディフェンスのディープゾーンを2つのゾーンに区切って守ることで、セーフティーをカバー2で守らせ、コーナーバックはマンツーマンというのが流行っているようです。どちらにしてもウエストコーストオフェンス以後猛威を振るっているラムズのリズミックパスオフェンス、そしてワシントンのスパリアーHCが掲げる「ファン&ガン」と呼ばれるパスオフェンス。こうしたパス攻撃を防ぐために色々な工夫がされているということでしょう。 とはいうもののラムズの4連敗を考えると既にマーツHCのリズミックパスオフェンスは研究され尽くしているのではという疑いも湧いてきます。前回のスーパーボウルではニューイングランドが徹底したブリッツとマンツーマンで見事にセントルイスのオフェンスから逃げ切ったことが既にリーグ全体に徹底しているといっていいのかも知れません。 考え抜かれたオフェンスフォーメーション ではオフェンスがただ指をくわえてそうしたディフェンスを見ているかというとそんなことはありません。まずはもっとも基本的に早く強いディフェンスラインと戦うには「戦わない」という選択があります。つまりサイドラインのフラットと呼ばれるゾーンにいるWRに素早いパスを投げる「ヒッチ」と呼ばれるパターン、同様にフラットに走り込んだRBに「スイング」と呼ばれるパスを投げるパターン、ランの場合はプルアウトしたオフェンスラインを使った「スィープ」と呼ばれるパワープレー。 どれも古典的ですが、4人のディフェンスラインメンの力を削ぐには効果的な攻撃です。また今シーズン特に目に付くのは「スクリーンパス」です。4メンラッシュにブリッツが1人入れば素早いクイックスクリーンは意外に効果的です。 一方「バンチフォーメーション」も非常に効果的であることが証明されつつあります。バンチフォーメーションとは3人のWRを同じサイドに固めて配置するフォーメーションで以前は「トリップス」とか「スタック(重ねるの意)」といわれたフォーメーションです。因みに「バンチ」は「房」とか「固まり」という意味です。 ゾーンディフェンスの最大の弱点は同じゾーンに2人のレシーバーが入ってくるとカバー出来ないという点にあります。あなたがディフェンスコーディネーターだとしてバンチフォーメーションにはどう対応するでしょうか?ゾーンでは数で負けてしまいます。ではマンカバー?片側のサイドに3人のDBが寄ってしまえば、残りの8人で広いフィールドを守らなくてはなりません。 同様に今シーズン「ノーバック」もよく目にします。RBをおかず、4人のWRと1人のTEなどレシーバーを出すフォーメーションです。ディフェンスはニッケルバック、ダイムバックを入れて対応しますが、そんなにDBに人材豊富なチームは多くありません。カバーにミスが出やすいですし、この前見たゲームでは5メンのラッシュと6人のDBで大きく空いたフィールド中央へQBが走って10ヤード以上楽々走ったシーンがありました。 どちらにしてもオフェンスもディフェンスもその狙いは「バランスを崩すこと」にあるようです。またそのトレンドはオーソドックスなものに戻っている気がするのは私だけでしょうか?今シーズンの混戦を抜け出してスーパーボウルを制覇するチームは案外オーソドックスなチームなのかも知れません。 |
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